<パナソニックオープン 最終日◇25日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7113ヤード・パー72>
今季バーディ率2位で攻撃的なゴルフが持ち味のプロ3年目の岩崎亜久竜は、優勝したアマチュアの蝉川泰果の攻めるゴルフに脱帽だった。首位と1打差の4位タイから出た岩崎は、ボギーなしの「66」で回りトータル21アンダーまで伸ばしながらも1打及ばず、2位に終わった。
1番ホールでバーディを奪った岩崎は、いきなり首位に並ぶと終始優勝争いを展開。一時は首位タイに4人が並ぶ大混戦も、蝉川が13番から5連続バーディで後続を引き離しにかかった。最後まで食らいついたのは1つ前の組で回っていた岩崎。14番、16番でバーディを奪ったが終わってみれば1打届かなかった。
見ている側は興奮するゲーム展開だったが、岩崎自身は「(会場内に)リーダーボードが少ないのもあって、全然ボードを見ている暇がなくて…」。いい位置でプレーをしていることは察していたが、18番で1.5メートルのパーパットを沈めて同伴者と握手をした後に、初めて自分の位置を確認できた。「俺、2位」。1つ後ろの組で回る蝉川が23アンダーまで伸ばしていることに気がついた。「シビアでめちゃくちゃ集中して入れたのに…」と苦笑い。
プロ3年目でレギュラーツアーフル参戦は今年が1年目。今季のドライビングディスタンスは301.84ヤードで5位。飛距離を活かした攻撃的なゴルフでトップ10入りはこれで6回目。初シードを早々に決めている。
「今日の精一杯のラウンドをしたので、ちょっと悔しいけど自分ができることをやり尽くしました。2位は自己ベストなので。本当に蝉川選手はスゴイ。あそこまで攻めきれないです。また次がんばります」。自身がベストを尽くしても勝てなかった勝者を称えた。
ちなみに、賞金を受け取れないアマチュアが優勝した場合は、ツアーの規定により優勝賞金は2位のプロに繰り下がり、ランキングにも加算される。それを聞くと「あっ、そうですね」とニヤリ。2位の賞金は1000万円だが、その倍の2000万円を獲得。賞金ランキングは19位から10位に浮上。将来は米ツアー参戦を目指す岩崎は、日本で開催される米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」の出場権獲得を狙える位置に入ってきた。
<ゴルフ情報ALBA.Net>