今回は、プロギアスーパーeggロングスペック (高反発モデル)&スーパーegg(高反発モデル)& ニューegg適合モデル
「ゴルフパートナー」で働く、クラブオタクの藤川清幸と凄腕クラフトマン、 山崎康寛が、ゴルファーのクラブ選びをサポートするべく、徹底試打レポート。 どれが自分に合っているのか、悩めるクラブの見極め方を解説。
常に斬新なコンセプトをもったクラブを提案するプロギア『egg』ブランド。飛距離がテーマの同ブランドの最新モデルは、なんとルール不適合の高反発モデル『スーパーegg』。2008年から施行されている反発係数を制限するルールを超えて、フェース反発力を大きく向上させたモデルだ。加えて、長尺モデルの『スーパーeggロングスペック』とルール適合モデルの『ニューegg』の3種類がラインナップされている。
特徴のある機能を持つモデルをリリースし続けるブランド、プロギアの『egg』。
最新作は、ナショナルブランドとしては初となる高反発モデルをラインナップした。
見た目が非常に似ている3モデルだが、よく見ると適合モデルの『ニューegg』は、ヘッド後方がやや高く&丸みを帯びたヘッド形状で、重心位置を高めに設定しています。高反発モデルの『スーパーegg』の2機種は、ヘッドがシャローで投影面積を大きく見せ、重心位置を低くする意図が伺えます(藤川)
2008年から施行されたルールで規制されている、反発係数0.83以上(CT値257)のクラブのことを高反発モデルと呼ぶ。フェース厚を薄くすることで反発性能を高め、ボール初速のアップが見込める。
カリスマ店長・藤川の視点
長尺と高反発という2つの飛ばしの要素を兼ね備えていて、飛距離はかなり期待できます。打ち出しが高く、先で伸びる球質になります。長いシャフトが苦手だと扱いづらさもありますが、慣れれば十分使えるでしょう。
クラフトマン・山崎の視点
長尺仕様ですが、操作性は悪くありません。ボールはつかまりやすく、高めの弾道です。高反発ならではの弾き感があり、ボール初速が速くなります。意外にもスピン量は少なめで、高反発を活かせるヘッド特性です。
・クラブを駆使して最長不倒を目指したい人 ・長いシャフトが苦にならないスインガー
・飛距離が落ちてきたことに悩むシニア層
カリスマ店長・藤川の視点
高反発による飛距離性能と、打感や操作性とのバランスが非常にいいですね。長尺モデルに比べて短い分、振り抜き感も良く、平均的に飛距離アップできます。単に高反発にしただけではない、完成度の高いモデルです。
クラフトマン・山崎の視点
ヘッドが当たり負けしない剛性感を感じます。それが高反発フェースとあいまって、ボール初速が平均して上がっています。高弾道で低スピンになりやすく、飛ばしに必要な要素が詰まったヘッドです。
・高反発で飛距離を伸ばしたいゴルファー ・飛ばしたいけど長尺は苦手なヒッター
・スピン量が多めで飛距離をロスしている人
カリスマ店長・藤川の視点
ヘッド体積は変わらないものの、振り抜きが良く感じられます。バックスピン量は多めで、曲がりが少なく、安定したショットが打てる仕上がりです。スコアメイクのための、方向性重視のクラブと言えそうです。
クラフトマン・山崎の視点
見ためは似ていますが、高反発モデルに比べると、スピン量がより多めの仕様で方向性が良くなっています。飛距離は高反発モデルほどではなさそうですが、ボールが上がりきらない人には、むしろこちらが合いそうです。
・競技に参加するシニアアスリート ・ルール違反クラブに抵抗のあるゴルファー
・スピン量が少なめで、ボールが上がりきらない人
デザインや形状が似ている3モデルですが、重心特性には違いが見られます。『ロングスペック』は長尺シャフトの大きなしなり戻りを活かすために、長めの重心距離と立ち気味のロフトで、『スーパーegg』は大きめのロフトと低重心で、それぞれ高打ち出し、低スピンの特性になっています。『ニューegg』はボールが上がりやすく、キャリーを稼げる特性です(山崎)
選び方のココがポイント
反発係数0.85オーバーを実現した『スーパーegg』2機種の飛距離性能は間違いなく優れています。長尺シャフトが振れるのならば『ロングスペック』、苦手な人でも『スーパーegg』で飛距離アップが期待できるでしょう。競技に出たり、ルール違反が気になるゴルファーは『ニューegg』を選択したい。キャリーが不足気味なゴルファーと好相性です(藤川)
藤川店長のヘッドスピードはドライバーで42m/s。試打結果は5球打った平均値。計測には弾道解析器「GC2」を使用。山崎クラフトマンは、ヘッドスピード45m/sと50m/sで試打したインプレッション
高反発だからといって、必ずしも飛ぶとは限りません。しかし、『スーパーegg』の2機種は、高反発性能を有効に使えるよう、重心設定やシャフトの挙動が工夫され、適合モデルと比べて明らかに飛距離面での優位性が見られます。これだけの性能差があれば、飛距離を求めるゴルファーは無視できないでしょう。一方、競技に出るなら『ニューegg』の方向性の良さが武器になります。プレーする環境に応じて、選びたい3モデルです(藤川)