<CAT Ladies 事前情報◇16日◇大箱根カントリークラブ(6,704ヤード・パー73)>
最大風速22.7mと大荒れの大箱根カントリークラブで、大会2連覇中のイ・ボミ(韓国)がプロアマに出場。ディフェンディングチャンピオンとして臨む大会を前に、自身の調子や心境について話した。
【写真】サンセットと私服のイ・ボミ
2週前の「北海道meijiカップ」以来2試合ぶりの出場となるが、「やっぱり好きです」と話すコースの感触を確かめた。「グリーンが速くて、広い。プレーしてみて何で好きかが分かった」と好相性の地でのプレーに笑顔を見せたが、3連覇への意気込みを話す時は、100%のスマイルとはいかなかった。
「もちろん優勝はしたいけど、今は予選通過もできない状態。まずは予選を通って3日間プレーできるように頑張りたいです」
現在、出場2試合連続で予選落ち。さらに今季は13試合中6試合で決勝ラウンドに進めていない。賞金も約401万円で93位。2015年に獲得賞金2億円を超えたかつての女王は、大不振にあえでいる。それだけに、「3連覇」という威勢のいい言葉はこの日、口から出てこなかった。
しかし、「ショットはよくなりつつある」という感触は、日を追うにつれ確かな実感となっている。現在の課題は、狂ったスイングを調整することに時間を割いたため、おざなりになっていたショートゲームの感覚を取り戻すこと。復調に向け段階は進んでいる。
6月の「宮里藍 サントリーレディス」以来ツアー5試合を欠場する原因となった腸の炎症も、「先週検査を受けて、『もう大丈夫』と言われました。しっかり食べてますし、運動も練習もたくさんできました」と、快方に向かっている。しかし“後遺症”も残っているようで、「(その後は)集中してプレーしたいけど、体力が落ちて集中力がすぐに切れてしまっていました」と、その影響を話した。
「去年も調子が悪い悪いと言われたなかで出場して優勝しました。でも、そこから1年経って、さらに成績が悪くなってしまいました」とボミ。それでも「成績は後からついてくると思って、今は感謝の気持ちで回ろうと思います。ストレスなくプレーしたい」と、今は気持ちの部分でも立て直しを図っている。
大会後の8月21日には30歳の誕生日を迎える。これには「信じられない」と笑ったが、続けて「30代のゴルフが始まるから、ベテランとして、他の選手に尊敬されるプレーをしたい」と話した。昨年復活を果たした舞台で、まずは光明を見出したい。(文・間宮輝憲)
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