最新ゴルフニュース

【石川遼・復活優勝へ】全盛期は1日で4日間分の集客も　石川遼の活躍は男子ツアーを救えるか

人気低迷が大きな課題となっている国内男子ツアー。ギャラリー数は年々減少の傾向をたどっていて、昨年は過去10年でワーストのギャラリー数をたたき出した（※1）。
【写真】石川遼のスイングは18歳児に戻ったのか？最新スイング写真
ここ10年の数字をたどれば、頂点にあるのが2010年。シーズン合計で60万7309人を記録した。当然大きな要因として思い浮かぶのが“遼ブーム”。07年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」でアマチュア優勝を挙げたのを皮切りに注目を集めると、08年の「マイナビABCチャンピオンシップ」で史上最年少のプロ初優勝。賞金王に輝いた09年は、地元の埼玉、武蔵カントリークラブ（豊岡コース）で行われた「日本オープン」で大会史上最多の4日間トータルで4万5515人を動員。最終日だけで1万7687人がつめかけている。今シーズンの1試合当たりの平均動員数1万5842人を考えると、信じられない数字だ。
今季に入って、ギャラリー数は昨年比で徐々にプラスになっているものの、まだ爆発的な数字の伸びにはなっていない。
天候や立地に左右されるギャラリー数に比べて、さらに顕著なのがテレビの視聴率だ。最終日の平均視聴率（関東圏）を見てみると、過去10年での最高は09年の9.6％（※2）。10％を超えることが極めて珍しいゴルフ中継で、09年には石川が優勝争いに加わった試合で13〜14％を記録している。
一方、ギャラリー数同様に過去10年で最低値を記録したのは昨年（3.6％）。今季も、石川が優勝争いした「東建ホームメイトカップ」は、昨年の2.2％から大きく伸ばして7.8％となったが、そこから石川の成績に比例するように爆発的な数字を見せることなく、12試合を終えての平均視聴率は4％にとどまっている。
2週前の「フジサンケイクラシック」でツアー初優勝を決めた星野陸也を始め、今季に入って若手の活躍が目立ち始めた男子ツアーだが、まだかつての石川遼ブームを生み出すような絶対的スターは現れていない。
フジサンケイクラシックを体調不良で不在とした石川も、来週の「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」で地元・埼玉を舞台に復帰予定。最終日に1万7000人を超えるギャラリーを集めた、前出の09年日本オープン開催コースにほど近い姉妹コースで開催。ここから成績とともに、ツアー人気のV字回復を期待したいところだ。
※1 ギャラリー数の推移（GTPA調べ）
【試合数/シーズン合計動員数/1試合当たりの平均動員数】
2007年24/404,096人/16,837人
2008年24/520,515人/21,688人
2009年24/588,850人/24,535人
2010年25/607,309人/24,292人
2011年25/574,535人/22,981人
2012年25/481,769人/19,271人
2013年23/370,209人/16,096人
2014年23/386,392人/16,800人
2015年24/336,427人/14,018人
2016年24/349,681人/14,570人
2017年24/292,805人/12,200人
2018年（12試合終了時点）/190,104人/15,842人
※2 視聴率の推移（GTPA調べ）
【最終日の視聴率平均（関東）】
2007年5％
2008年6.9％
2009年9.6％（★）
2010年8.6％
2011年7.1％
2012年5.6％
2013年5.5％
2014年5.4％
2015年5.1％
2016年5.4％
2017年3.6％
2018年4％
★2009年に石川が優勝争いに絡んだ大会の視聴率
「ミズノオープン」（優勝）13.6％
「サン・クロレラ クラシック」（優勝）13.9％
「VanaH杯KBCオーガスタ」（3位）10.4％
「フジサンケイクラシック」（優勝）12.9％
「コカ・コーラ東海クラシック」（優勝）14.9％
「日本オープン」（2位タイ）16.1％
「三井住友VISA太平洋マスターズ」（4位タイ）12.2％
「カシオワールドオープン」（2位）14.9％
<ゴルフ情報ALBA.Net>