<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント 初日◇21日◇利府ゴルフ倶楽部(6,534ヤード・パー72)>
ツアーに出場するようになって12年目の原江里菜が、通算4アンダーで今季初の首位タイで初日をスタートした。
【写真】原江里菜がきのことたけのこの間でニッコリ!
昨年、5年間守り続けてきた賞金シードを失い、今季はQTランキング50位でツアーに臨んでいた原。第1回リランキングでは、13位にまで順位を上げ、今大会終了後に行われる第2回リランキングでも20位以内に入る可能性は高く、終盤戦もほとんどの試合に出場できる見込みだ。5月末から6試合連続で予選落ちしたスランプもあったが、最近はまた調子が上がってきたという。原にとっては、今大会を開催している仙台は、高校、大学時代を過ごした思い出の地でもある。当然、気合も入るところだが、今年は例年と違う気持ちで臨んでいる。
「実は、高校時代からお世話になっていた仙台の方が、今年の6月に亡くなられたんです。その方のためにも今週はぜひ頑張りたいですね」
高校の先輩である宮里藍に紹介されたのがきっかけだが、寮生活だった高校時代は、土日に食事に連れて行ってもらったり、プロになってからも、この大会が開催された週は毎日のように食事をごちそうになっていた。いわば、仙台の“父親”みたない存在だったという。それだけにショックも大きかったが、原の気持ちを駆り立てる要因はほかにもある。前週の「マンシングウェアレディース東海クラシック」で香妻琴乃が優勝したことだ。
「こっちゃんの優勝で、ここ最近調子が上がってきた選手が勝つ雰囲気が出できたかなと。私も調子が上がってきたので、その流れにうまく乗りたいですよね」
さらに、2010、11年に絶不調に陥っていたときから見守り続けてくれていた友人が、初めて観戦しにきてくれていることも、原を勇気づけている。「いろんな意味でいい流れが自分にきている気がします」という原。この日は7、8メートルのバーディパットを2回決めるなど、今季の課題だったパットも上向きになってきた。あとは残り2日間、どこまで自分を信じ切れるかどうかだろう。(文・山西英希)
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