<トップ杯東海クラシック 初日◇27日◇三好カントリー倶楽部 西コース(7,330ヤード・パー72)>
試合前日にアドバイスを送った側と受けた側が揃って好発進だ。片山晋呉が8アンダー・首位発進を決めれば、その片山から教わった重永亜斗夢も5アンダー・3位タイと良い滑り出しを見せた。
アドレスの位置から“ボールを押し打つ”練習は女子ツアーでも…
片山は「何が、ってわけじゃないが、全体的に良かった」と8つのバーディを奪ってノーボギー。上がりの18番ではピンまで残り220ヤードの「10回打ってグリーンに乗るのは2回くらい」という位置から2mにつけてバーディ締め。「上手くいきましたね。驚きました」と会心のラウンドを締めくくった。
一方の重永は「チャンスが多かった。アイアンがたまたま真っすぐいったり、寄ってくれた」と6バーディを奪取。首位の片山と3打差と、初優勝を挙げた「東建ホームメイトカップ」と同じ中京圏でいい立ち上がりを見せた。
この2人に共通するのが、同じパッティング練習を取り入れていること。それがテークバックをせず、アドレスのポジションからフォロースルーだけで“押す”練習だ。片山が「雑誌で見てこれいいなと思って」と取り入れ、それを試合前日のプロアマ表彰式の前に重永が見て教えてもらったのがそれぞれのきっかけ。その練習が今日のラウンドに奏功したと口をそろえる。
その練習の効果について重永は「元々僕は緩く握ってヘッドを走らせるタイプだったけど、今はしっかり目に握ってボールを押す感じ。以前はインパクトで緩むことが多かったのですが、緩まない」と話す。「緩まないからコロがりが良くなる。やっぱり大きくバックスイングを上げる人ほどインパクトで緩む。パッティングが上手い人はそこまで上げない。手嶋さんしかり、勇太さんしかり。ボールを押してコロがすことができていると思うんです」。
フォロースルーだけでコロがす練習法を実践している選手は女子ツアーに多く、成田美寿々、鈴木愛、申ジエ(韓国)といった平均パット数で上位の選手が取り入れている。また、試合前に基本的な練習を淡々と行う不動裕理も朝の練習で行っていた。
インパクトをゴール地点とするから緩む。フォロースルーをしっかりとるイメージを練習で残せれば、実際にテークバックをしてもインパクトより先を意識でき、緩まない…ということか。パッティングに悩むアマチュアゴルファーは是非取り入れてみては。(文・秋田義和)
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