ゴルフクラブを売る、買取、下取はお任せ!高額買取!

ゼビオグループ契約 リディア・コ選手が、 3/11 (土 13 30 よりジャパンゴルフフェア 2023 にてトークショーを行います。詳細はこちら

このエントリーをはてなブックマークに追加 LINEで送る

最新ゴルフニュース

世界一のパットと抜け目のないコースマネジメント…ユ・ソヨンのワールドクラスの技術を徹底解剖【辻にぃ見聞】

元世界ランク1位。2011年「全米女子オープン」、17年「ANAインスピレーション」と海外メジャー2勝を誇るユ・ソヨン(米国)が圧倒的な強さを見せた「日本女子オープン」。4日間でボギーはわずかに2つ。パーオン成功は78ホール中58ホールで畑岡奈紗と並ぶ1位となり、優勝を果たした。彼女の技術力の高さをプロコーチの辻村明志氏に聞いた。
パットのアドレス前に集中を高めたユ・ソヨンの表情<大会フォト>
■「世界一」のパット技術のポイントは左肩にあり
ソヨンの強さについて、辻村氏が真っ先に挙げたのが、「世界で一番上手い」と絶賛するパットの技術だ。
「ソヨンさんのパッティングは、フィニッシュでヘッドがピタっと止まる。ボールが止まるまで、フェース面がしっかりとターゲットを指している。打って終わりではなく、打ち終わった後が決まっている。かつ無理にフォロースルーを出している印象もありません」
米国男子ツアーを舞台に活躍する選手の多くにも共通して見られる特徴は“フォロースルーを無理に出さない”。一方、女子選手では“無理に手先でフォロースルーを作る傾向”があると辻村氏。ソヨンがトップクラスの技術を披露できる理由をひも解くには「左肩」に注目。
「アドレスからフィニッシュまで、左肩がほとんど上がらないので、フォロースルーも出ないし、フォローも低い。左肩が動くと、フェース面が安定せず、出球がぶれる原因になる。より体幹でストロークでき、アドレスとほぼ変わらない体勢でインパクトできれば、球をこすれる時間が短く、ブレない。これがパッティングの打ち方の技術なんです」
約4年前、辻村氏は、指導する上田桃子のキャディとして、ソヨンと同組でラウンドした経験がある。パットの技術を見た際、思わず目が奪われ、それ以来、ソヨンのパットに注目し続けたという。3位となった今年の「全英リコー女子オープン」で見た際も「こんなに入る選手がいるんだな、と驚きました」と世界で一番上手いという評価は揺るがない。
パットでもう一つ重要となるのが「イメージの作り方」。ライン、高低差、ブレークポイントを探るなど、グリーン上で時間をかけて情報を集めた後、マークした位置に戻ってきてからのソヨンの集中力を絶賛する。
「自分の打順になったとき、速さとラインにものすごく集中しているのは、目を見れば分かります。この段階でも『パターの動き方』や『手の動き方チェック』など打ち方を気にしてしまう人もいますが、ソヨンさんはそんなことを考えず、とにかく速さとラインのチェックに集中。無駄な思考・動きを排除している分、他の選手の3倍の集中力でパットを放つことができているのでしょう」
もちろん、ストロークの形を気にしていない、ということではない。練習グリーンで入念に準備し、いざ試合となると、技術への思考は捨てる。そうすることで、打ち出す箇所が決まったら、迷いなくアドレスに入ることができるのだ。
■スイングはトップポジションで8割決まる、を突き詰めるソヨン
またショット面でも、世界トップクラスの技術を見せつけたソヨン。「右足が地面を蹴るタイプではなく、軸足に体重をしっかりと乗せたままボディターン」と辻村氏がいうように、インパクトまで、右足は“ベタ足”で地面を踏んだまま、高くフォロースルーを振り抜いて、持ち球のドローボールを放つ。
また特筆すべきは「フェース面のコントロールの上手さが、高弾道と正確なスピン量をコントロールしている」点だ。フェース面の管理は、正確なトップポジションが重要になってくるが、実際辻村氏は今大会に、ソヨンが正確なトップポジションを作るための練習を繰り返している場面を目撃した。
「ゴルフスイングはトップポジションで8割決まると言われています。必要最小限のトップの深さが決まる練習器具を用いながら、朝から入念にトップをチェックしていましたね。みな試合前の朝には、あまり行わない練習ですが、トップポジションがピタリとハマっているかは、調子のバロメーターなのでしょう。ポイントを明確に、スイングを作っていました」
■的確なコースマネジメントで、中途半端な判断一切なし
パット技術、スイング調整力だけを見てもすごさは十分に理解できるが、加えて、ショットの縦の距離感を活かしたコースマネジメントは他と一線を画していた。最終日終盤。15番、そして最難関の16番ではきっちりとピン真横に運び、パー。17番は距離をぴったり合わせてバーディを奪った。18番もウェッジでピンハイに落とし、緊張感のある場面でも一切の狂いはみせなかった。
「ショットの上手さを語る上で“縦の距離感”は重要な要素。基本的にソヨンさんは、最もスイングをコントロールしやすい“7割程度の力”で振って、スピンや縦の距離感、リズムなどを合わせてプレーしていました。ただそれだけではなく、パー5で“2オンを狙う”と決めた時などは、100%で振り切り、飛距離も15ヤードほど伸ばしてる。勝負する・しないのメリハリは見事です」
最終日のドライバー使用はわずかに2度。これも的確なコースマネジメントから導き出されたものだ。
「次のプレーのために、最善な場所にティショットを置く判断です。日本では『飛ぶほど有利』という考え方も多いですが、『ベストポジションに置く』は本来取るべき戦略です。フェアウェイキープしつつ“勝負する”と決めたらギアを上げて飛距離を伸ばす。彼女に中途半端な判断は一切なかったです」
“勝負しない”場面で3番ウッドを握っても、日本選手のドライバーショットに見劣りすることはないのだから、対戦相手にとってこんなに怖いものはない。驚くべきは3番ウッドでのボール初速。最終ホールではソヨンのボール初速は「63」。ドライバーを握った菊地の「61」を上回り、畑岡の「64」とほぼ変わらない。
最終日に一緒に回った菊地が「あんなに安定してスキのないゴルフをする選手を初めて見た」と驚きの声を挙げたソヨン。世界トップクラスの実力を細かく見ていくと、すべての面で日本勢との差が浮き彫りになる。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

この記事のシリーズトップページへ

ピックアップコンテンツ

飛距離・スコアを上げたい

  • 安楽拓也プロのゴルファータイプ別飛距離アップレッスン アスリートゴルファー編
  • 安楽拓也プロのゴルファータイプ別飛距離アップレッスン アベレージゴルファー編

これからデビュー・初心者向け

  • 安楽拓也プロのゴルファータイプ別飛距離アップレッスン 初心者編
  • 世界のトッププロ達のスイング集

旬ネタ・スゴ技・エンタメなど

  • 話題のクラブを多角的に検証「ギア総研」
  • マーク金井の試打職人

練習場イベント

10月の買取強化倶楽部 あなたのクラブ高く買い取ります

クラブを買う・売る

ゴルフ初心者の方へ

ページトップへ戻るページトップへ戻る