<ULインターナショナル・クラウン 2日目◇5日◇ジャック・ニクラスGCコリア(6,508ヤード・パー72)>
強くなる雨と風に寒さも加わり、過酷な戦いとなった。強行で開始した第3ラウンドの途中、12番グリーン上で日没サスペンデッドとなった成田美寿々と比嘉真美子ペア。開始4ホールで3アップまでリードしながら、徐々に米国ペアに詰め寄られ逆転を許す苦しい展開のなか、順延は吉と出るのか。
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女子ゴルフ世界一を決める8カ国対抗の「ULインターナショナル・クラウン」2日目。前日の敗戦に続き、早朝から開始された第2ラウンドでもスウェーデン相手に6&4で屈した。「昨日に続いて、マッチを動かすことができない」と反省を口にしたが、ゴルフ自体は悪いものではない。
前日同様、出だしの1番でバーディを奪ったものの、昨日はタイに10メートルを決められ引き分け。第2ラウンドもスウェーデンに外からチップインを決められ引き分け、流れに乗りたいところで出鼻をくじかれ、そのまま浮上できずに終わってしまっている。
台風25号接近のため、土曜日に予定していた対米国との第3ラウンドを第2ラウンド終了後に開始したが、ここでようやく2人が欲していた“動き”が訪れる。悔しさいっぱいのなかスタートした成田と比嘉は、1番でともにバーディチャンス。惜しくも比嘉は外したが、成田がカラーからの4メートルをねじ込んで1アップ。続く2番では比嘉が2メートルを沈めて2アップ。3番は互いにパーとしたが、4番では成田がまたしてもピン奥5メートルからのバーディパットを決めて3アップとした。
「バーディ合戦を動かせるようになってきた」と攻撃性十分の成田・比嘉らしいゴルフでレクシー・トンプソンとクリスティー・カー組を黙らせた。ところが7番で1つ取り返されると、9番からはミスもあり3連続で奪取されてしまった。いつのまにか1ダウンで迎えた12番、グリーンに上がったところでホーンが鳴り、翌日に持ち越しとなった。
「3アップまでいってもったいなかったですけど、お互いにいいプレーがたくさん出てきていますし、第3ラウンドはバーディもたくさん獲れています。バーディで分けというホールもあった。勝ちたいという気持ちが強いので、頑張ります」と気合を込める比嘉。
「第3ラウンドはいい流れで入って、終盤は向こうに流れがいってしまって、悪くなったところで中断だったので、私としては一呼吸置ける。あしたが楽しみです」と成田もこのまま引き下がるつもりなどない。
日本ツアーが誇るアグレッシブの申し子と言っても過言ではない2人。波に乗れば、米国を代表する2人だろうが、負ける気はしない。「マッチプレーでは1ダウンはすぐに取り返せる」と比嘉。「あしたはすぐにひっくり返すくらいの気持ちで頑張ります」と、成田の表情もリベンジに燃えている。
2連敗で臨んだ3戦目で、世界を相手に真っ向勝負を挑んでいる成田・比嘉ペア。グループ上位2位に入るには勝利が必須条件とみられるため、残りの6ホールで、米国撃破をなんとしてでも果たす。(文・高桑均)
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