最新ゴルフニュース

マスターズ決めた金谷拓実が帰国 朝6時半到着で日本OP会場直行「練習ラウンドはタフに！」

＜日本オープン 事前情報◇8日◇横浜カントリークラブ（7,257ヤード・パー71）＞
前日までシンガポールで行われていた「アジア・パシフィックアマチュア選手権」で優勝を遂げ、来年の「マスターズ」と「全英オープン」の出場権を獲得した金谷拓実（東北福祉大2年）。大会終了後はセレモニーなどでコースを出たのが夜8時。10時半の便に飛び乗り、日本着は朝6時半過ぎ。そのまま今週「日本オープン」が開催される神奈川県の横浜CCに入り、18ホールの練習ラウンドを行った。
日本オープン練習日、ガレス・ジョーンズ氏らと入念にコースをチェックする金谷拓実
18ホールを終え、インタビューに答えた金谷。「いまはまだ興奮しているので、疲れはありません」と話すが、いきなりのことに実感はまだ沸いていないという。松山英樹以来7年ぶりの同大会日本人制覇。海外メジャー参戦は来年だが、快挙には関係者とともに身内もお祝いムードだ。
「LINEが300件以上入っていましたが、WI-FIがうまくつながらなかったのと、すぐに移動して飛行機に乗って、着いてからもすぐにこっちに来たので、まだほとんど返せていません」と、祝福メッセージの対応はまだできていない。お祝い返しよりも、この月曜日の練習ラウンドは、金谷にとって、何よりも意味を持つ練習ラウンドの日だからだ。
「トーナメント前の練習はハードにしないといけない。タフに練習しないといけないんです。試合前にコースの情報収集をして、有利に立たないといけませんから」と、疲れを感じさせずに18ホールを回りきった。とはいえ、何球も球を打つわけではない。ティショットやセカンドショット、一部アプローチなどは放つが、グリーンに上がると状況は一変する。
今回の横浜CCは近年の改修によりグリーンの傾斜が非常に強くなっているのだが、金谷はその傾斜を読み取る機器を出して、グリーン上を行ったり来たり、傾斜を測ってはコースメモに記し、実際にパッティングすることはない。この作業を18ホール行い、戦いに向けた準備を着々と進めていく。
これは、2016年から指導を受けるJGAナショナルチームコーチのガレス・ジョーンズ氏の教えが大きく影響する。「ゴルフは40ヤード以内のショットが65％」と定義づけ、特にグリーン回りとグリーンの情報収集を行うようになった。「先週はパッティングが良かった」と、これらの収集力が、今回の成績に結びついたといっても過言ではない。
昨年の日本オープンでは最終日最終組で回り、優勝した池田勇太に最後まで食らいついた。初のアマチュア王者誕生なるか、と大きな話題となったが、本人は「悔しかった。リベンジしたいですし、今年は優勝できたらいいなと思います」と、今では、あの悔しさがその後の活躍の原動力になっているという。
2週続けての快挙に向けて、寝る間も惜しみ、休むことなく出場する日本一決定戦。今週も金谷が何かやってくれそうな気配を感じずにはいられない。
<ゴルフ情報ALBA.Net>