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成田美寿々の「不思議な勝利」の勝因を徹底分析 アグレッシブなゴルフのすえつかんだ通算11勝目【辻にぃ見聞】

最終日のデッドヒートを制した成田美寿々の今季3勝目で幕を閉じた「富士通レディース」。優勝した成田本人が、自身の調子などもふまえ「ここで勝てるとは思っていなかった」と話した大会を、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が語る。

■パー5で伸ばした7ストロークが勝因の1つ
大会の舞台となった、東急セブンハンドレッドC西コース。過去4年間の優勝スコアを見ると、2014年の11アンダー以降、13アンダー、12アンダー、14アンダーと、二桁アンダーでの優勝が続いていた。しかし今年の成田のスコアは8アンダー。辻村氏は、このスコアにとどまった理由をこう説明する。
「去年まではグリーンが軟らかめで、ボールもビタッと止まりました。しかし今年は、例年よりも締まっていた。それに加えて、ピンポジションも難しい。“行ってはいけないサイド”が多く、フェアウェイからでも難しく、ラフへ行ったらお手上げ、というホールが目立ちました」
右へ、左へと振られたピン位置には、実際に戦った選手達からも「難しい」という声が多く聞かれた。そのようなコース状況で辻村氏がキーに挙げたのが、4つある「パー5」だった。
「あのピンの振り方だとパー3、パー4ではなかなかスコアを伸ばせず、パー5が重要になってくる。今回のコースは、1番、10番はセカンドショットでグリーン近くまで行きますし、7番、16番は2オンも狙える。その状況で、成田さんのパー5平均スコア1位(4.7010)というスタッツが生きてきました」
成田は今大会のパー5で、初日3バーディ、2日目2バーディ(1ボギー)、3日目3バーディと、実に7ストロークスコアを伸ばしている。これは優勝スコアの8アンダーに近い数字だ。「攻めるタイプで、アグレッシブなゴルフをする」と辻村氏が評する成田は、ここでの“貯金”を生かし優勝につなげたと分析する。
■調子が悪い成田が取った“戦術”の理由
ただ辻村氏は今回の成田の優勝を見て、「不思議な勝ち方」と正直な印象を話す。
「ここ最近の成田さんを見ていると、決して調子がよさそうではありませんでした。優勝する選手は、だいたい『いい感じになってきたし、そろそろ勝ちそうだな』と思うものですが、成田さんは“突然”という印象を受けました」
富士通レディース以前の5試合を見ると、予選落ちが3度。「ゴルフ5レディス」は9位だったものの、「日本女子オープン」はトータル5オーバーの45位タイと、好調な選手の成績とは決していえない。それは成田も自覚していたところで、それが前述した「ここで勝てるとは…」という発言につながってくる。
そんななか辻村氏は、「今大会はドローボールを多用した」という成田の言葉を聞き、「右バンカーの位置などを考えると、ティショットはドローヒッターが打ちやすそう」と前置きをしたうえで、こう心中をおしはかった。
「フェアウェイも広くて、ティショットのストレスがあまりないコースですが、広いからこそクラブを振り回してしまい、調子が悪くなるということもある。こういう時こそ、『イメージ』と『球筋』をしっかりと作らないといけません。狭い時のほうがターゲットが絞れる分、集中して臨むこともできる。成田さんも、ただ漠然と打つのではなく、しっかりと球筋を作るという意図を持ち、そのうえでドローの方がイメージが湧きやすかったのかもしれませんね」
■自分のゴルフスタイルを追求し続ける魅力
2週前に韓国で国別対抗戦「ULインターナショナル・クラウン」を戦ったことが、成田に与えた影響についても辻村氏は言及する。
「世界トップの選手を見ることで、何かをつかむというのはよくあること。韓国で海外の選手の球種の多さや、スピンの入れ方、ショットのバリエーション、高くて、ねじれて止まる球などを見て、感じるものがあったのでしょう」
優勝会見で成田は、世界一決定戦を終え「飛距離、球の高さ、スピン量、どれをとっても“違い”を感じた。まだまだ足りないと、打ちのめされました」と率直な気持ちを話した。そして、「飛距離を探求することが大事」と、今後も継続してトレーニングに取り組み、自分を追い込むことを誓った。
これについても、辻村氏は「トレーニングは“先行投資”みたいなもの。分かっていても自分を追い込むことは難しい。それでも継続して強い体を作り、やりたいゴルフのスタイルを追及する姿勢は、成田さんの魅力です」と称賛。こういった一つひとつの要素から、“不思議な勝利”の要因を導き出した。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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