<伊藤園レディスゴルフトーナメント 2日目◇10日◇グレートアイランド倶楽部・千葉県(6741ヤード・パー72)>
初日4アンダー・3位タイの松田鈴英が、2日目に「65」の猛チャージ。トータル11アンダーで、2位に1打差をつけ単独トップに立った。3試合前の「マスターズGCレディース」では、優勝争いを繰り広げながらも終盤に崩れ涙を流した20歳。明日、再びツアー初優勝に挑む。
その実力と人気ぶりを表すように、多くのギャラリーを引き連れてのラウンドとなったこの日。松田は、序盤からバーディラッシュでその声援に応えた。
2番パー3でティショットを50cmにつけバーディを奪うと、続く3番パー5でもスコアを伸ばし、序盤から勢いづいた。この日は3、5、13、15番と4つあるパー5ですべてバーディをゲット。パットも50cmから7mまで長短に関わらず次々と決め、自身初の単独トップの座をつかんだ。「キャディさんのアドバイスがよかったです」と謙遜をしたものの、「調子がいい」と話すキレのあるショットをスコアにつなげていった。
現在、賞金ランク15位と大活躍のシーズンを送る松田だが、プロテスト合格は昨年のこと。今季がレギュラーツアーフル参戦初年度となる。終盤に差し掛かり、疲れもドッとでてくる時期だが、体調をコントロールするための工夫がある。それが『睡眠』だ。
当たり前のように聞こえるが、松田の睡眠はその量がすごい。「試合の時は、だいたい18時30分から19時30分の間には寝てしまいます。朝までノンストップです」。20歳といったら、夜更かしなどをして遊んだりしそうなものだが、松田は「世の中のこともあまり興味ないし、寝ることが好きなので」とニコリ。だいたい夕飯を17時前に食べ、ホテルに戻ってから1時間ほどゆっくりして就寝を迎えるという。「寝れば寝るだけスコアがいいです」。そう言って再び笑顔を見せた。
さらに体幹を鍛えるトレーニングも続け、パワーアップにも励む日々。この日々が、今季の快進撃の支えとなっている。「(緊張しても)寝られなかったことはないです。寝ることと緊張は別物ですね」。この日もラウンド後に会場で少し調整を行い、帰路についた。もうそろそろ眠くなる時間かもしれない…。
「マスターズで優勝争いを経験したので、もう大丈夫だと思います。1ホールずつ落ち着いてプレーできれば、優勝できると思います」と語った松田。寝る子は“強く”なる。今日もパワーを蓄え、明日すべての力を出し切る。(文・間宮輝憲)
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