<大王製紙エリエールレディスオープン 2日目◇16日◇エリエールゴルフクラブ松山・愛媛県(6525ヤード・パー72)>
出場者が限定される最終戦を除けば、多くの選手にとって今季ラストゲームとなる「大王製紙エリエールレディス」は予選ラウンドが終了。この時点で吉田弓美子、服部真夕、堀琴音といった選手たちのシード喪失が決定した。
そんな中、現在賞金ランク54位。シード権が付与される50位内に入るには、単独29位が最低条件の安田彩乃が意地を見せた。初日は「普段はあまり出ない」というOBなどで2オーバー・72位タイと大きく出遅れてしまい「すごく緊張した」という状況だったが、この日は1イーグル・5バーディ・2ボギーの「67」。トータル3アンダー・42位タイに浮上し、逆転で決勝ラウンドにコマを進めた。
予選突破への呼び水となったのが5番パー5のイーグル。インから出た安田は、後半2番までに順調に5バーディを奪ったものの3番、4番と連続ボギー。予選突破は苦しい状況となるなか、残り195ヤードの2打目を3番ウッドで右7mにつけると、「すごく切れる」というフックラインを読み切った。
「連続ボギーの時もクヨクヨしたら負けると思って、“次で絶対バーディ獲ろう”と強い気持ちでいきました。イーグルは大きかったですね。ズルズル行きそうな時だったので、神様見ていてくれているんだなと(笑)。そこから仕切り直してできました」と値千金の1打を振り返る。「今週はプロテスト以来の神経のすり減り方ですが(笑)、こういうプレーができたのは自信になります。気を引き締めて明日からやりたい」と残り36ホールに意気込む。
一方、単独6位以上がシード入り最低条件という賞金ランキング60位の野澤真央も、同じく5番ホールでイーグルを奪った。残り206ヤードから「ちょっと右に行ってしまったのが、ちょうどグリーンの傾斜どおりに戻って寄ってくれました」と1.5mにつけて楽々イーグルを奪取。「68」とスコアを4つ伸ばし、トータル7アンダーの7位タイと好位置で予選を突破した。
「パターは安定しているのですが、ショットがかみ合ってない。調整したけどまだ完璧ではないです。ショットが良くなってくればもうちょっとチャンスが来る。明日明後日ショットのピークがくれば、まだまだチャンスはある」と伸びしろもある。「やるしかない状態なので、深く考えたりはせず楽しんでやるだけです」と腹をくくって週末へと向かう。
奇しくも初シードを狙う2人がイーグル奪取で希望をつないだ金曜日。勢いそのままに、2人揃って出場権獲得となるか。(文・秋田義和)
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