<ファイナルクォリファイングトーナメント 3日目◇29日◇東急グランドオークゴルフクラブ・兵庫県(6456ヤード・パー72)>
初日「68」、2日目「69」をマークした小滝水音(みお)が、この日も「71」とスコアを伸ばし、トータル8アンダー・首位タイに立った。「調子がいい」と話すアイアンショットにけん引され、“黄金世代”の一人が来季前半戦出場権に向けてトップ通過を目指す。
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この日バーディを奪った3ホールは、1番、4番が1m、13番が1.5mと“ビタビタ”についたショットがもたらしたもの。3日目のピンポジションは、多くの選手が「難しい」と口を揃えた。左右に振られ、奥目の傾斜に切られていたピンの影響もあり、この日の平均ストロークは「72.3824」とオーバーパーを記録。大きくスコアを落とす選手も目立った。そんななかで小滝は、「ダメでも欲を出さないように」とショットでチャンスを狙いつつも、難しい位置に落ちた時はパーを拾うというやり方で、着実にスコアを伸ばしていった。
賞金ランク66位に終わった今季のレギュラーツアー。それでも終盤に存在感を発揮した。「樋口久子 三菱電機レディス」で3位タイに入ると、2週後の「伊藤園レディス」は、最終日に「64」をマークする驚異的な追い上げを見せ4位タイで終えた。この好成績の要因に挙げたのも「アイアンショット」。そう話す時の笑顔を見れば、現在の充実ぶりがうかがえる。
この好調を支えるのがコーチの存在だ。今年の2月に、7歳から中学校に上がるまでゴルフを教わっていた周英瞬氏に再び師事しだした小滝。そのなかで、これまで「足まで動かして大振りだった」というスイングを、コンパクトにするよう取り組んできた。「その効果が、ここにきて出てきてると思います」と、実を結びつつある。
「去年はサードQTで落ちてしまったけど、今年はレギュラーツアーも経験して気持ちに余裕もできました」と20歳は着実に成長を続けている。「目標はファイナルQTトップ通過です。でも、まずは明日アンダーを出せるように頑張りたいです」。好調状態で臨むQTで、その状態の良さを裏付ける結果を残すつもりだ。
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