<LPGA新人戦 加賀電子カップ 最終日◇7日◇グレートアイランド倶楽部・千葉県(6513ヤード・パー72)>
「いい勝負だったのに。やってはいけないミスをしてしまいました…」
原英莉花は優勝カップを掲げてこの笑顔【写真】
そう言って号泣したのが、トータル2アンダー・5位タイに終わった河本結だ。首位でスタートしながら、上り2ホールの連続ボギーで失速。特に17番のクラブの取り間違いに対して、悔いの言葉を並べた。
河本が失意の底に落ちたシーンは、17番パー3のティショット。197ヤードのホールで、4番ユーティリティを選択し一振りした。しかし「グリーンの右に乗ると思った」という当たりは、なぜかそのままグリーン奥にダイレクトに消えていった。けっして計算ミスではない。この時、手に握られていたのは、4番ではなく3番のユーティリティだった。
「スイングミスなら理解できる。でも、あの場面で(クラブミスを)やってしまったのが、本当に悔しい…」。そう言うと、大きな瞳から涙がボロボロと流れ落ちた。「競技者としてあってはならない。やり場のない悔しさです…。もう2度としないようにしたい」。自分のミスを責め続けた。
このショックは大きく、「気持ちの整理ができなかった」と続く18番もボギー。「あの状況でバーディを獲っても99%負けは決まっていた。それなのに優勝したいという思いが強くて…」とマネジメントに狂いが生じ、“不必要な”スコアロスを喫した。
2018年は「最大の目標」と語っていたプロテストに合格。ステップ・アップ・ツアーでは12試合で4勝と驚異的な成績を残し、賞金ランク1位の座についた。この権利で、来年のレギュラーツアー前半戦出場権も獲得。順調に進んだ一年だっただけに、「最後の最後で…」という思いが強かった。
「これからは落ち着いて判断して、もっと成長していきたい。(ミスは)何かのメッセージだと思って、来季に向けて準備していきたいです」。目を真っ赤にするほどの悔しさが、20歳をまた一回り大きく成長させる。(文・間宮輝憲)
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