<オーガスタナショナル女子アマチュア(予選) 初日◇3日◇チャンピオンズ・リトリートGC(米国ジョージア州)◇6355ヤード・パー72>
海外メジャー初戦の「マスターズ」を前に、会場のオーガスタナショナルGCに向けての熱い戦いが始まった。といっても、今回は初の女子大会、「オーガスタナショナル女子アマチュア」。予選の2ラウンドを別コースで行い、上位30名がオーガスタでの決勝ラウンドに進める異色のアマチュアイベントが開幕した。
安田さん、何を食べるの??【オーガスタ女子アマ初日フォト集】
日本からただひとり出場している安田祐香(大手前大)は、初日をイーブンパーの15位タイにまとめ、オーガスタ行きを近づけた。世界女子アマチュアランキングなどの出場資格をクリアした72名が出場する本大会。世界を代表するアマチュアプレーヤーの中で、全体15位は上々のスタートだ。「ムリをしないようにプレーすれば(オーガスタに)いけると思う」と、夢の舞台が近づいている。
静寂に包まれた朝一番のスタート。10番スタートのティショットは左のラフにつかまるが、セカンドをピン奥のバーディチャンスへ。これは逃すも、続く11番パー3でもピン右横3.5メートルに乗せた。「最初のホールから曲げた割にはバーディチャンスにつけていい流れだなと思いましたが、11番でもチャンスを外したのが流れに乗れなかった」。その後もチャンスを逃し、2バーディ・2ボギーとなったガマンのゴルフを振り返った。
前日からショットに不安があったという安田だが、この日はフェアウェイを外すシーンが目立った。それでもピンを狙うショットでチャンスメイク。ところが「ひと筋違いました」とパッティングがことごとく外れた。「ティショットとグリーン周りとパッティングが課題」と話すとおり、絶好調とはいかないまでも、「自分らしいゴルフだった」と、崩れることなく上位で初日を終えた。
このままの位置ならオーガスタ史上初の女子競技にコマを進める。「たくさんバーディチャンスをつくれたので自信にもなりますし、あしたは安全に行けばアンダーパーも出ると思う。落ち着いてプレーできたらいいなと思います」と、スコア以上に手応えを感じた初日。前日、オーガスタのクラブハウスで行われたパーティで見た夢の景色を肌で感じるため、持ち前の安定感抜群のゴルフで残り1日を乗り切る構えだ。
ちなみにそのパーティで訪れた際のオーガスタの印象は、「絨毯みたいでした。全部緑で(笑)」。初めて見るオーガスタの舞台に「興奮というより『スゴイ』しかなかったです」と、感嘆の声をあげた。予選結果にかかわらず、全選手が5日の練習日はオーガスタでの練習ラウンドが可能だが、日本人女子として初のオーガスタでの正式競技出場に向け、気持ちは高ぶるばかりだ。(文・高桑均)
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