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まさに“執念のバーディ” 満身創痍の女王の気持ちが乗りうつったワンプレー【カメラマンの景色】

<ヤマハレディースオープン葛城 最終日◇7日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6,564ヤード・パー72>
毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する【ヤマハレディースオープン葛城編】。
激闘終え…ライバルの熱き抱擁【大会フォト】
前年覇者として「ヤマハレディースオープン葛城」を迎えたアン・ソンジュ(韓国)。難コースで行われる4日間大会とあって、『昨季賞金女王が強さを発揮するのでは?』というのが開幕前の大方の予想でもあった。だが、当の本人は、「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」棄権の原因にもなった首痛に苦しむ“満身創痍”の状態で開幕を迎えていた。
大会中には、翌週の「スタジオアリス女子オープン」から頸椎(けいつい)ヘルニアの手術のため欠場することも発表。そんななか開幕から上位争いをけん引し、3日目を終えた段階で、2位に3打差をつける単独トップに立った。最終日は、同じ最終組で回り猛チャージを仕掛けてきた成田美寿々との“し烈”なデッドヒートを繰り広げる展開。そして、米山聡明カメラマンの印象に強く残った17番を迎えた。
この時、トップは成田に替わり、ソンジュは1打ビハインドを負っている状況だった。ここで成田は、難しいところからナイスパーセーブ。その直後、米山カメラマンが「執念」と語った、ソンジュのバーディパットが決まり、女王から自然とガッツポーズが飛び出した。
「プロアマの日に(ソンジュ)本人から直接、首の手術の話を聞いていました。試合を終えた後の月曜日に控えた手術について、『怖い』という言葉も口にしていました。それもあって、どうしても勝って手術に臨みたかったはず。そして、この17番グリーンで、その気持ちが乗りうつったようなバーディパットを決めました。先にパーセーブした成田プロを見て、入れ返したこのプレーは、まさに執念のバーディでしたね」
優勝は、最終18番でバーディを奪った成田の元に転がりこんだが、女王の意地を見た大会となった。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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