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のしかかる1打のプレッシャー 貞方章男からこぼれ落ちた遅咲きの勝利

<中日クラウンズ 最終日◇5日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557ヤード・パー70>
しびれるような優勝争いを繰り広げた宮本勝昌、貞方章男、今平周吾。同組で宮本の勝利を目の当たりにした貞方は、「最後はもう、宮本さんがすごかった。一緒にいて鳥肌が立った」と完敗だった。
1番でチップインバーディを決めこのガッツポーズ【写真】
「悔しい。最後の土壇場で、和合のトラップにはまったというのも悔しい」と息をつく。2017年は手首のケガでQTを断念し、18年に参戦したレギュラーツア2試合はともに予選落ち。QTランキング15位で出場権をつかんだ今季に向けて、オフの間はショートゲームやグリーン上の練習などに時間を費やしたが、「優勝争いの中でのショットは普通には打てなかった」と、ここ一番で発揮することができなかった。
首位と1打差から出た宮本が、ダブルボギー発進としながらも見事なカムバックでトップに食らいついていく。5打差から追いかけた今平も、13番までで5バーディを奪うチャージ。トータル8アンダーで宮本とともに首位に並ぶ。勝負は宮本と今平の一騎打ちかに思われたが、トータル7アンダーの貞方が、17番パー3で約8mのバーディパットを沈めて争いに食い込んだ。
18番パー4のセカンド地点に向かう途中、笑顔で言葉を交わす宮本と貞方。宮本から見れば落ち着いてプレーしているように見えた貞方も、「“50cmのパットが1mに感じる”と言っていた」(宮本)とプレッシャーがのしかかっていた。緊張状態の中でラフから打ったセカンドは、グリーンに届かず右手前のラフへ。右サイドに切られたピンに「左に刻もうと思ったら、ハーフトップ気味に入ってグリーンの奥までいった」と、3打目はグリーンをオーバーして再びラフ。奥からのアプローチも寄らず2パットのダブルボギー。直後に宮本が沈めた10mのバーディパットを見届けて、優勝は手からこぼれていった。
悔しさがにじみ出るが、「東建ホームメイトカップ」に続いての優勝争いで5位タイフィニッシュ。昨年の“賞金ゼロ”から、国内2試合を終えて獲得賞金は約925万円の賞金ランキング8位。好調で入っている新シーズン、プロ18年目の初優勝は近い。(文・谷口愛純)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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