<全米女子オープン 事前情報◇29日◇CCオブ・チャールストン(米国サウスカロライナ州)◇6515ヤード・パー71>
開幕前日の早朝はさながら国内女子ツアーか数年前の国内女子アマチュア競技のようだった。この日同組で練習ラウンドを行ったのは新垣比菜、アマチュアの吉田優利と上野菜々子、そして米国女子ツアーに参戦中の山口すず夏だ。
おそろいウエアの山口すず夏&勝みなみ【LIVEフォト】
山口といえば、昨年のQシリーズ(予選会)を勝ち上がって米ツアーに参戦。今年の3月に高校を卒業したばかりだが、国内ツアーではなく、いきなり世界最高峰の米ツアーに参戦し、日々成長を目指している。
そんな山口に、先週から変化が見られる。実はラウンド中にガムをかんでいるのだ。4月の「マスターズ」で優勝したタイガー・ウッズ(米国)も最終日の終盤までガムをかみ続けていて話題となったが、「タイガー選手がかんでいるならば、いいはずと思って(笑)」と、山口も試している途中だという。
タイガーがかんでいたのは、さまざまな報道によると『CBDガム』ではないかといわれている。「CBD」とは「カンナビジオール」の略。合法大麻草から抽出される成分を含んだガムで、「ハッキリと何か効果が出るかと言われればわかりませんが、きっと何かあるのだろうと思って」と、先週の「ピュアシルク選手権」で初めてかんだ直後は好スコアをたたき出した。
このガムは、運動能力の向上をさせるものではなく、鎮痛や不眠解消、不安やストレスの軽減という効果があるといわれている。加えて、「ガムだからといって軽く見るのではなく、結構腹持ちがいいんです」と、ラウンド中の空腹を満たすものとして、アスリートのパフォーマンスを上げる部分もあるのではとされている。
研究熱心で、いいと思ったものはすぐに取り入れる。向上心と研究心でツアー1年目から結果を出したいところ。本大会は4年前に当時日本人最年少出場を果たした思い出深い大会。「やっぱり女子ゴルフのいちばん大きな試合。プロになって初のメジャー、1年目に出られるのはうれしい。その中でどれくらい自分の力が通用するかがすごく楽しみなので、ちゃんと予選通過して上位に行って戦いたい」と、気合とガム効果で、上位進出を目指す。(文・高桑均)
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