2017年のシーズン終盤、5年間戦ってきた米ツアーを離れて国内ツアーに復帰した石川遼。ドライバーを課題として取り組みながらフル参戦した18年は、何度か優勝争いに加わりながらも中々突き抜けることができなかったが、先週の「日本プロゴルフ選手権」で16年「RIZAP KBCオーガスタ」以来となる優勝を飾った。思うように結果を残せなかった時期の苦悩を語る。
優勝カップをしげしげと見つめる石川遼【写真】
■「こういうゴルフを、自分が一番受け入れられない」
(3年間)そんなに経っていたんですね。大会が4日間ある中で、うまくいかない日が1日でてしまったり、今日もだけどトラブルもある。自分のゴルフってすごく上がったり下がったりなんだなと思う。こういうゴルフを自分が一番受け入れられない。もっと安定したいというのはある。今週も初日にOB、2日目は池、3日目は連続ダボで…第4ラウンドは何が起きるんだろうってずっと思っていた。最後の最後まで。
18ホール回って必ず自分自身に向き合って、感じたこととか、単純によくするためにどうしたらいいかを考えたりノートに書いたりするけど、それをやりたくないと思う日もある。それから逃げるのは簡単だけど、逃げないことで見えてくることもある。
あれだけよかったアイアンが、いきなり引っかかっているというのは、自分のスイングが悪い。そうなれば、明日やることは決まる。でも、そういったものから目を背けると、クラブが左にいきやすいかも、とか思ってどんどん崩れていってしまう。そうやって、今まで自分が誤解をしていたのは3年間あったのかなと思う。ただ練習するんじゃなくて、何をどう練習していくかにつなげるための自分との向き合いかたは、この3年間で学んだこと。
■「ドライバーだけが石川遼じゃないと言い聞かせていた」
(勝てなかった時期も)意外と楽観的でストレスはたまらない方。ただ、気持ちよく打てない、クラブを振れない時期は、ドライバーに関しては長かった。 ドライバーがよくなかったときは、“ドライバーだけが石川遼じゃない”って言い聞かせていたし、プレースタイルもドライバーでいくことに拘らなくても、って思っていた。自分の中では、絶対にドライバーと戦っていく、ドライバーをよくするということに関しては避けては通れない道だと思ったので、去年から徹底的にやりはじめて。ドライバーを持つホールは、必ず気持ちよくという感じでやっていた。勇気のいることだけど。
それが、ちょっとずつ成功体験を増やしていけたら、ドライバーが好きだなという時期に近い感覚で振れるようになってきて、最後も結果的にドライバーでアドバンテージは握れていると思うので、そういうゴルフができれば、これからも自分らしいゴルフができると思う。
<ゴルフ情報ALBA.Net>