<全英AIG女子オープン 事前情報◇31日◇ウォーバーンGC(イングランド)◇6585ヤード・パー72>
3年前の本大会に出場し予選落ちを喫して以降、海外女子メジャー舞台を踏まずに、国内女子ツアーで奮闘してきた上田桃子。今季は6月までに日本で2勝を挙げ、賞金ランキング上位の資格で出場を果たした。
安田祐香がカメラマン?【写真館】
コース入りした日曜から、当時の悔しい思いが頭をよぎった。「3年前は予選落ちをして、週末はリディア(・コ)の組について回ったんです。今年はそうならないようにしたい。自分のゴルフがテレビに映るように頑張りたい」と、今なお落ちることのないモチベーションが、今週も上田を突き動かす。
国内史上最年少の賞金女王に輝いたのが2007年。米ツアーへの足がかりをつかんで臨んだが、異国では勝利を挙げることはできなかった。2014年からは国内ツアーに復帰し、勝ち星を重ねてきたが、「海外のことはしばらく考えられない」と話していたほど。その後、国内ランキングの繰り下がりでチャンスが到来したのが16年。出場を果たしたが、打ちのめされた。
そんな栄光と苦悩の日々を繰り返してきてここ数年考えるのは、ゴルフへの姿勢と考え方だ。「今はそんなにウィークポイントがないので、ここを他でカバーしなければいけないというのもない。ぜんぶを使ってゴルフをできればいいと思う」と、ネガティブな考えはない。そして33歳になった今、新たな目標も見えてきた。「せっかく目の前にあるので」と、来年開催される東京五輪への意欲が沸いてきているという。
「出られても出られなくても、そこに向かってチャレンジするというのが1つの大きなモチベーション。そういうものがあるというのは、長くやっていると、なかなか新しいものが少なくなってくるなかで、新しいモチベーションになっているのはうれしい」と、11カ月後に控えた代表選出期限までに、少しでもランキングを上げるためには、まずは今大会で結果を出しておきたい。
「長くやってきて、それなりに頑張っているから」と、まだまだ先を見据える目には力がこもる。「前回は打ちのめされて、もうココには絶対来ないと思ったけど、また来た。人生って分からない(笑)」。酸いも甘いも経験してきたベテランが、日本勢最年長の存在感を見せつける。(文・高桑均)
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