<ニトリレディス 事前情報◇28日◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇6650ヤード・パー72◇>
26日の月曜日に歯の痛みを訴え、翌27日(火)にはコースに来たものの、パッティング練習を少し行ったあとに病院へ。急性副鼻腔炎と診断された渋野日向子だったが、プロアマが行われた28日(水)には元気に会場に姿を見せて、笑顔で18ホールを回った。
これでもか、ってくらい笑顔のシブコさん【写真】
病気への不安はもうない。前日まで38.5度の熱があったが、この日は「熱は計っていない(笑)」ものの「たぶん大丈夫です」と言えるところまで回復。ショットの調子は復調しているとは言えないが、「歯も食いしばれているので、ショットが悪いのをそのせいにはできませんね(笑)」と“シブコ節”も戻ってきた。
とはいえ、まだ完調という状況ではなく、「これから次第ですが、点滴は2日やったほうがいいと言われたので、今日も打ちに行くかもしれません」という。加えて、未だにロキソニンと抗生物質は飲んでいる。それでも試合に出場できるのには一安心。「北海道まで来て(欠場するのは)……というのもありますし、3週連続休む(先週は欠場、来週も未エントリー)のはやばいなと思っていたので」と安どした。
この日は女子ツアーのプロアマ初出場となった“トミー”こと中嶋常幸、昨年のノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑(ほんじょ・たすく)氏、大会会長の似鳥昭雄氏という“超”豪華な組合わせ。「メンバーがすごくてかなり緊張しました(笑)」と有意義な時間を堪能した。
「全英AIG女子オープン」を勝つ前の6月時点で渋野との組合わせを望んでいたという本庶氏には、「受賞したときにTVで見ていたのですが、ちょっと怖い印象がありました。でもとても優しい方で。ぜひプライベートでもご一緒したいと思います」。また、プロゴルファーの先輩である中嶋とも全英の話などに華を咲かせ、「かなり楽しかったです!」と充実したひと時を過ごした。
そんな3日間を経て挑む今大会に向けて、立ちはだかるのが小樽カントリー倶楽部。「かなり難しい、と聞いています」と初めて対峙するツアー屈指の難コースに、警戒レベルは最大級。昨日に38.5度の熱がありながらコースに来たこと、この日プロアマを欠場することを「考えられなかった」と話すのも、できる限りコースをチェックしたいからに他ならない。
アウトコース9ホールをラウンドした26日の練習ラウンドでは4度の池ポチャ。これは歯の痛みがあったからとしても、この日は最終日に“バーディ賞”が設けられるほどの名物ホール16番(パー4)で残り209ヤードからの2打目を池ポチャ。「(初めて回った)インコースも難しいとしか言いようがないです」と早くも小樽の洗礼を受けている。
体、ゴルフの調子、そしてコースを考えると「今週は自信がないので、予選落ちしても仕方がないと思います」とトーンはやや低めになるが、「だからといって諦めずに頑張りたい」とプライドも覗かせる。レジェンド中嶋に「完璧です。技術的なこということないです。もっともっと伸びそう」とまで言わせた20歳。難攻不落の小樽ではどんなプレーを見せてくれるのか。(文・秋田義和)
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