<ゴルフ5レディス 最終日◇8日◇GOLF5カントリーサニーフィールド(茨城県)◇6380ヤード・パー72>
6バーディ(1ボギー)を奪いながら、トータル14アンダーで初優勝に2打及ばず4位で大会を終えた高橋彩華。「今までの自分から考えると、いいラウンドでした」と3日間を振り返った。
高橋彩華はクロウで握る【写真】
黄金世代10人目の優勝者となるため、上位に食らいついた。3打差を追うラスト18ホールは、序盤4ホールでパーを並べる展開。さらに5番では1.5mのパーパットを外し、ボギーを喫してしまう。だがここでスコアを落としたことで、「“これではダメだ”と思えました。次から攻める気持ちが強くなった。目が覚めましたね」と闘争本能に火がついた。
直後の6番からは4連続バーディ。後半にも2つのバーディを決め、懸命に優勝を追いかけた。「これまではバーディが出ても、すぐにボギーになってしまったりして、いい波に乗りきれなかった。成長できていますね」。そんな実感を抱くことができた。
昨年からパターで手が動かないことで悩み、今季も開幕直後は予選落ちが続く日々を過ごした。しかし握りをクロウグリップに変えるなど試行錯誤。5月の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で13位タイに入ると、一気に状況が好転した。6月の「ニチレイレディス」ではプレーオフで鈴木愛に敗れたものの2位フィニッシュ。上位争いにたびたび顔を出す存在となった。
惜敗はしたものの、賞金360万円を獲得。これで今季通算獲得額を約2296万円(ランキング32位)まで伸ばし、初の賞金シード入り目前に迫った。「早い段階で決めたいと思っていましたが、少し前まで30位台や予選落ちなどもあって、『厳しいかな』とも思っていました」。後半戦に入り、トップ10に入れない試合が続いたことで弱気にもなっていたが、この3日間で状況が大きく変わった。
「ここまでくれば、来年の前半戦出場権には入れそうなのでQTを受けなくていいのは大きいですね。来週からもっとガツガツ行きたいです」と、ひとまずの区切りはつけた。こうなると、残るのはやはり初優勝だ。「厳しいパーパットを決めることもできていたのは成長の証ですね」。その成長を本当の意味で証明するための試合は、今季まだまだ残されている。(文・間宮輝憲)
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