<ZOZO Championship 最終日◇28日◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉県)◇7041ヤード・パー70>
初めて日本で米国男子ツアーが開催された歴史的な5日間が、幕を閉じた。そのなかで石川遼は国内ツアーにフィードバックすべき「課題」を、改めて痛感した。
日本で偉業達成!ウッズ優勝の瞬間【写真】
タイガー・ウッズ(米国)の優勝シーンでクライマックスを迎えた最終日は、4日間の通しチケットを持っている人などに入場が制限されたため、会場にかけつけたギャラリーは2563人にとどまったが、前日は2万6000人を超えるファンがコースにつめかけた。前売りチケット8万枚はすぐに完売。豪雨の影響で大会2日目は中止となり、さらに土曜日は無観客試合となったものの、この1週間は多くの人々が世界トップレベルを間近で感じることができる時間となった。
この光景を見た石川は、「他の競技でも世界で戦うのがスタンダードになっているなか、日本のツアーはそこに課題的なものがあると思う」という気持ちを抱いた。そして「ゴルフファンも世界に目が向いていますし、世界のゴルフを見るツールもある。なんの競技にせよ、世界のトップ選手を近くで見ることができるのは魅力的なこと。そして、世界のトップを見てみたいという人がたくさんいることが良くわかりました」と再確認した。
初日を7位タイで滑り出した石川だったが、2日かけて行われた最終ラウンドに「75」とスコアを落とし、トータル1オーバーの51位タイで大会を終えることになった。10mのダブルボギーパットを残した15番から再開した最終日は、そこをトリとすると、続く16番パー3でダボ。「けっこうつらかった」とこの2ホールを振り返ったが、17番、さらに18番でバーディを奪い、最後はいい形で締めくくった。
それでももちろん納得のいくラウンドとは言えず、「悔しさ」は残る。しかし「これから何をやっていくべきかがよく見えた。トップの選手たちと回れたのは刺激になりました。まだまだ足りない所がありますね」と、自己分析につながる試合にもなった。
久々に味わった“米国ツアー”の雰囲気を感じながら、胸に抱いたのは「世界を目指す選手がたくさん出てくる流れにゴルフ界もなったらいいですね」という思い。自身も再び世界へ挑戦する気持ちを口にしているだけに、強く感じる部分だった。(文・間宮輝憲)
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