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“寝るも商売” 4週間の欠場が鈴木愛の2週連続Vに与えた影響を考察【辻にぃ見聞】

先週の「TOTOジャパンクラシック」で米ツアー初優勝を挙げた鈴木愛。左手親指のケガで「日本女子オープン」など4試合を欠場したものの、復帰2戦目となる「樋口久子 三菱電機レディス」で今季5勝目を挙げると、2週連続で勝利をつかんだ。この連勝の要因を上田桃子らのコーチを務める辻村明志氏はどう見たのか。また今後の賞金女王争いも占ってもらった。
ほどよくすっきり 鈴木愛の最新ドライバースイング【動画】
■鈴木愛だからこそ有効に働いた“空白期間”
初日にハナ・グリーン(オーストラリア)と並ぶトップに立つと、2日目に単独首位に躍り出た鈴木。そのまま最終日も逃げ切り、史上3人目となる2週連続の完全優勝を果たした。この連勝を見て辻村氏は、鈴木愛が「ゴルフという言葉を聞くのも嫌だった」とクラブを握らない期間も設けた“空白の4週間”が、いい方向に働いたのでは、という見方をした。
「“練習の虫”として知られる鈴木選手にとって、練習をしないという選択はすごく勇気が必要だったと思う。でも、あれだけ自分を追い込んできた選手が、休むことでニュートラルになり、再び状態を上げる、というのはあることです」
鈴木は、試合から離れたこの4週間のうち、特に最初の2週間は「ゴルフのことは一切頭から離して、プライベートのことばかりを考えていました」と、クラブを握らない日々を送った。パットに悩んだことで、精神状態が落ち込むなか、初の一人暮らしなどをしてリフレッシュ。久々にパターを握った時には、「ストロークの仕方も忘れていた(笑)」ほどだったという。
辻村氏も、「悩んでいる時に練習を重ねることで、自分で動きを複雑にしてしまい、逆に悪い動きが取り除けないということはよくあります。そのなかで自分がパンクしない選択肢を鈴木選手は選ぶことができた。“寝るも商売”といったところでしょうか」と説明。ただ、その後に「これは若い選手がやってはダメです。鈴木選手くらいゴルフを突き詰めていったプロだからこそ、効果があったのでしょう」ということも付け加えた。
さらに今もケガの再発を防ぐため、一番やっていた時の3分の1ほどに練習量をセーブしていると話した鈴木は、「練習をしている時にミスをすると“なんであんなにやってるのに”ってなるんですけど、今は“やってないから仕方ないか”と自分に期待しなくなった」と、無欲でゴルフに向き合えるようになったと明かしていた。練習をしないという選択肢が、鈴木に好影響を与えている。
■軸のブレが少なくなったことがアイアンのキレを生む
さらに辻村氏は、技術面でも鈴木のこんな変化を指摘する。
「復帰してからショットがすごくいい。スイング時、体の軸のブレが少ないのがその要因でしょう。もともと鈴木選手は左右に軸が動くタイプではありますが、悪い時はそのブレが大きくなり、打点がズレることも多々見受けられます。しかし今はそのブレが自分でコントロールできる範囲内におさまっており、非常に力みがないシャープなスイングができていますね」
このように軸が安定し、打点のズレが少なくなることで、縦距離が合ってくるという利点を辻村氏は解説。鈴木も優勝後、「今週は長いパーパットもなく、ボギーになりそうな場面がほとんどありませんでした」と、ショットのキレを実感していた。
2週前の三菱電機も、先週のTOTOもキレイなグリーンで、左右に振られるピンポジションが目立つなどの共通点があった。特にUSLPGAがピン位置を管理したTOTOは、エッジから3〜4ヤードの場所にカップが切られるホールも少なくなかったが、そのなかで3日間通じて鈴木が喫したボギーはわずかに1つ。アイアンのキレを生かし、得意のパット勝負に持ち込めたところに、勝因があったというのが辻村氏の見立てだ。
■鈴木、ジエ、渋野に絞られた賞金女王争い
この優勝で鈴木は賞金ランクで渋野日向子を抜いて2位に浮上。トップの申ジエ(韓国)との差も約700万円まで詰めた。シーズンも残り3戦。女王争いは、実質この3人に絞られたといってもいい状況まで煮詰まってきた。
鈴木自身も「ちょっとチャンスが出てきたかな」と逆転女王へ向け再びギアを入れなおしたが、今週の「伊藤園レディス」は本人が「苦手」と語る大会でもある。
昨年は6位タイ、2014年が4位タイと2度トップ10には入っているが、15年が40位タイ、16年が49位タイ、17年が27位タイとコンスタントに成績を残しているとは言い難い。「来週を乗り切って、地元で相性もいいエリエールで勝負をかけたい」。2度目の女王へ、こんな青写真を描いていることも口にしていた。
「鈴木選手は、この期に及んで『伊藤園が苦手』とは言ってられません。ジエ選手は過去2勝(15年、18年)を挙げるなど、最終戦のリコーに強い。今年も上位を外す可能性は低いと思います。そうなると鈴木選手は伊藤園でできるだけ差をつめて、エリエールに臨んでいきたいところでしょう」
辻村氏は、鈴木の心中をこう察した。「ジエ選手は、鈴木選手のこれからの順位も踏まえ、リコーでの戦い方を計算できるくらいの経験もあります。渋野さんは、今後も初出場で過去のデータがない試合に臨みますが、持ち前のイケイケゴルフでどこまで戦えるかを見てみたい。今後の3人の争いに注目したいですね」。3日間大会ながら賞金総額1億円を誇る伊藤園レディス。3人にとって、ここでの戦いは今後に大きな意味をもたらす。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。著書には『ゴルフ トッププロが信頼する! カリスマコーチが教える本当に強くなる基本』(河出書房新社)がある。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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