<ダンロップフェニックストーナメント 事前情報◇20日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7027ヤード・パー71>
プロに転向して初めて出場した08年大会では、首位に1打差の単独2位でフィニッシュした石川遼。しかし、その後8回出場したものの、一度もトップ10入りはない。ただし、アマチュア時代も含めて、過去10回出場してすべて予選通過しているだけに、けっして不得意なコースではないようだ。
アスリートそろい踏み!石川遼の超豪華プロアマグループ【写真】
開催コースのフェニックスカントリークラブ自体、距離がそれほど長くないだけに、飛ばし屋の石川にしてみれば有利ではあるが、ティショットを左右に曲げてしまうとボールは林の中へ消えていく。しかも、林の下が砂地になっており、リカバリーするのもひと苦労だ。パーセーブはおろか、ダブルボギーを打つ確率も高い。石川が2位に入った時は、フェアウエイキープ率が60・71%と比較的高かった。それ以降上位に入っていないのは、この数字が50%に満たないことが多かったからだ。
当然、ティショットの成否が問われることは、石川自身も理解している。「林の中に入ったら、そこからリカバリーできるだけでラッキーですからね。なるべく避けたいです」と警戒する。幸い、ドライバーショットの調子は上向きではあるが、それ以上に心強いのが、アイアンショットの復調だという。
「三井住友VISA太平洋マスターズでは、半径2メートル以内に打てるショットがプロアマ戦、予選2日間で一度もありませんでした。でも、今日は3回(6番アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウェッジ)あったんです」
6番アイアンが寄れば、200ヤードぐらいの距離からバーディチャンスにつけることができるし、ピッチングウェッジやサンドウェッジがピンに寄れば、スピンコントロールができている証明にもなる。全てのショットが成功していなくても、その可能性を見出せたこと自体が、2試合連続で予選通過していない石川にとっては光明なのだろう。
アプローチやパッティングといったショートゲーム自体には不安要素がないというだけに、どこまでアイアンショットで半径2メートルにつける回数を増やせるか。残り3試合で賞金ランキングを上げられるかどうかを判断するうえでも注目したい。(文・山西英希)
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