<大王製紙エリエールレディスオープン 最終日◇24日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6580ヤード・パー72)>
賞金ランキング61位。50位以内に付与される賞金シードに向けて単独3位以上のフィニッシュが最低条件だった森田遥。3日目を終えて単独首位と可能性を大きく残して最終日を迎えたが、4バーディ・3ボギーの「71」と1つしか伸ばせずトータル16アンダーの4位タイ。大逆転シードはならなかった。
渋野日向子とキャディの早織さんの最高のスマイル【写真】
11番を終えて4バーディ・ノーボギー。迫り来る鈴木愛、渋野日向子を振り切って単独首位に再浮上したが次の12番でボギー。それでも優勝の可能性を残していた。
大きく状況が変わったのが16番のグリーン上。「びっくりしました。傘もさせないし、キャップも飛んでいく」という強風が吹き荒れ始めた。
17番は、2013年に森田理香子がイーグルを奪って優勝、そのまま賞金女王へと駆け上がるなど、これまでいくつものドラマを生んできたパー5。だが、それはスコアを伸ばすということで名場面となってきた。大会3日目の難易度は16番目。1打差で首位を追いかける森田としては当然バーディを奪って追いつく算段だった。
だが、ティから強烈なアゲンストの風が襲ってきた。2オンなど到底狙えない。ティショットは220ヤードも飛ばず。さらに「ナイスショット」という2打目は「フェアウェイバンカーよりちょっと柔らかいくらい」のディボットにつかまった。結局、4打目も乗らずボギー。「神様がそういう風にやってるんじゃないかなと思います」とお手上げ状態。バーディを獲れば賞金シードに滑り込める18番でも、3パットのボギーを叩いて悔しい上がり2ホールとなってしまった。
それでも賞金ランキング52位に浮上して、来季前半戦の出場権は獲得。ファイナルQTに行く必要はなくなった。「QTに行く気持ちで、本当に失うものはないとやっていたのでありがたいですね」と最悪の状況は免れたことにひとまず安どの表情を浮かべた。
シード喪失にも涙はなく、来年に向けてレベルアップしたいところを問われて「天気が悪いなかでもいいプレーができるように(笑)」と冗談を言えるほど。「来年は1試合1試合大事にやっていきたい。リセットして、来年は前半から勢いよくいけるように頑張ります」と、復帰に向けて開幕戦からアクセル全開で行く準備を整えていく。(文・秋田義和)
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