多くのドラマが生まれた2019年シーズンに活躍した選手たちに、一番“印象”に残っている一打を挙げてもらった。良かったものを挙げる選手、悪かったものを挙げる選手。性格やその年の活躍が如実に出るこの企画。今季2勝を挙げて、ベテランらしい勝負強さを見せた上田桃子を振り返る。
桃子の大人ドレスは何色?【写真】
今年の6月で33歳になった上田。同世代の選手達がツアー撤退を発表することになった2019年シーズンの中でも2勝をマークし、賞金ランキングでも8000万円以上を稼ぎ9位に入った。ツアー通算勝利数も14まで伸ばし、いまなおツアーの中心選手として存在感を見せている。
今季の主要スタッツを見ると、平均バーディ数で4位。アグレッシブな姿勢は若いときから上田の代名詞だ。今も変わらず、スコアの伸ばし合いにも強さを見せ、トップ10は11回を数えた。
17年に2勝を挙げながら18年は未勝利。そのうっぷんを晴らすように19年は序盤から飛ばした。開幕から13位、6位と調子を上げ、迎えたシーズン3戦目の「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」で優勝。今年いちばん印象に残る一打もここで生まれた。
初日から首位と1打差の2位発進。2日目も好位置をキープし、迎えた最終日。なかなかスコアが伸び悩む中、首位を行く申ジエ(韓国)がまさかのトラブルで、バックナインに入りスコアを崩していく。そんな中で「勝負どころでした」と話すのが16番パー4だ。
「短いパー4で1.5mくらいの微妙な距離でした。これは絶対に入れないといけないというパットで。久しぶりの優勝を決めるためには、なんとしても入れないと行けないシチュエーションでした」と振り返る。
「流れを呼び込むパットというのがありますが、あのパットがまさにそうでした」。フックラインを見事に沈めると、リードを持って終盤2ホールへ。続く17番こそボギーとしたが、16番のこのパットが大きく物をいい、2シーズンぶりの勝利をたぐり寄せた。
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