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文化の火を消さないために【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】

ガランとしたスタンドに、ぽつんと座る球団キャラクター。行司の声や、力士同士がぶつかり合う音が大きく響く土俵…。無観客試合としての開催を決断したプロ野球オープン戦と大相撲3月場所の光景だ。
新型コロナウイルス感染拡大の「瀬戸際」とされた2週間の期限は3月9日。5日に開幕を迎えるはずだった国内女子ゴルフツアー当初の2試合が中止となったのは、これを受けてのものだった。
だが、ウイルスの脅威が収まる気配はなく、先行きは見えない。20日に開幕を予定していたプロ野球が、シーズン開幕を遅らせることを決めたのも、その9日のことだった。一方で、7月に始まる東京オリンピック・パラリンピックに関してだけは、なんの根拠もなく開催を強行する姿勢を見せていることには強烈な違和感しかない。
異常事態において、真っ先に影響を受けるのはエンターテインメントビジネスや観光業だ。「不要不急の外出は控えて」と言われてしまうからだ。緊急時に最優先されるのは生きるための衣食住なのは間違いない。だが、不要不急の部分こそが人間を形作るものであり、文化そのものだということを忘れてはいけないと思う。その恩恵を受ける者だけでなく、それを提供する側であればなおさらのこと、委縮することなくそこに誇りを持って欲しい。
「音楽で心が癒された」「スポーツを見て元気になった」「本を読むことで救われた」などという話はいくらでもある。肉体だけなら最低限の衣食住で事足りるのかもしれない。だが、寒さ暑さをしのぐだけでなく、すこし気持ちが上向きになる衣類を身に着けようとすることや、おいしいものを食べるための工夫、住居を心地よく整えることなどは、すべて人間だからこその行動だ。芸術やスポーツを楽しむエンターテインメントは、その延長線上にある。
ウイルス感染リスクを最小限に抑える意識はもちろん大切だ。最大限の努力はするべきだろう。ただ、その正体がはっきりしないからといって、社会的評判ばかりを気にして何もかも自粛したり、むやみに人を攻撃する傾向には大きな危険が伴う。
すべての人間の接触を断たない限り、常に感染の可能性はある。それでも、制限するのは「●●が原因で感染したから」と後ろ指をさされたくないから、という部分の方が大きいのだろう。公共施設が次々とクローズになっているのは「政府の方針に従っているから」という部分もあるが、「利益を求めているわけではないから簡単に休める」という面もある。そうは言っても、時給で働くスタッフなどには大きな影響が出る。
非常時には不要不急とされるものを生業とする人間にとっては、感染そのものもそうだが、問題の長期化は死活問題となる。文頭のように、試合が無観客になったり、中止されたり、舞台が中止になったり、映画館の営業が制限されたり…。プロアスリート、俳優、音楽家、作家…。社会が文化的に発展していればいるほど、影響を受ける人数は多い。そのすべてに、期限もなくただ忍耐を強いるのは、いかがなものか。
専門家でなければ、いや、新型ウイルスの場合は専門家ですら、今後の予測を正確にはたてられないのが現状だろう。正解は誰にも分からず、不正解だとあとから分かった場合のみ“とんでもない罰”が待っているという恐ろしいゲームのようなものにさらされていると言い換えてもいい。
自給自足の生活を送っているのではない限り、一定以上の期間、一歩も外に出ず、誰とも接触しないで過ごすことなど不可能だ。リモートワークがどれほど普及しようと、それでは対応できない仕事はいくらでもあり、通勤電車はいつもより空いているとはいえ、相変わらず人でいっぱいだ。
ゴルフ場のギャラリーや、球場のスタンド、劇場や映画館の閉鎖空間よりも、オフィスで感染する可能性ははるかに高い。だが「仕事に行かなくてはならない人たちを制限できない」という理由だけで、その部分はスルーされている。一方で『不要不急』という大義名分の下、イベントなどは片っ端から自粛されている。
本当に考えた上での自粛なら、それもいいだろう。だが、一番怖いのは『何かあったら批判されると困るから」という及び腰な自粛ムードが蔓延することだ。ライブハウスから感染が広がったからといって、そこをさらし者にして徹底的に叩く報道も異常なら、トイレットペーパー不足に陥ったデマの拡散や、それに乗せられる人間の多さ…。緊急時になればなるほど、人の本性はあらわになる。
「自ら進んでつつしむこと」が、自粛であり、要請されてするものでは決してない。「自粛要請」という体のいい強制に振り回されてはいけない。できる限り情報を集めて、自分で考えて行動すること。それこそが今、世界中の人々に求められていることなのではないだろうか。
それぞれの判断には正解はない。ただ、今回のことで、プロアスリートたちは、日頃、戦える場があること、応援してくれる人がいることのありがたさを、あらためて強く認識したことだろう。それを、今後にどう生かすか。その舞台を再びどのように整えるのか。
文化の火は、決して消してはならない。それは人としての営みを放棄することなのだから。(文・小川淳子)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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