13日、USLPGAがショッキングな決定を下した。来週に開催予定だった「Volvikファウンダーズ・カップ」から4月第1週の海外女子メジャー「ANAインスピレーション」までの3試合の延期が発表された。
米国女子ツアーが開幕してから2カ月。その期間で消化したトーナメントはたった4試合だ。2月20日開幕予定だった「ホンダLPGAタイランド」を皮切りにアジアシリーズ3戦はすべて中止。さらに今回の延期により、約2カ月もの間、米女子ツアーのスケジュールからトーナメントが“消える”ことになった。
USLPGAのコミッショナーを務めるマイク・ワン氏は、「世界中がウイルスの影響を受ける中で、個人的には、この危機がアスリート、スポンサー、ファンに与える影響を見るのは苦痛。私たちの安全は、私たちの最優先事項ではない」としている。
また、同氏はツイッターで「すべてのスポンサーへ。選手たちがプレーしたいのは知っていますが、私たちは彼女たち(それに関わる人たちも)の安全を守っています。私の決定に対して、選手たちにペナルティを与えないでください!」。一時的にとはいえ、“職場”を失った選手たちをおもんぱかった。
USLPGAの決定に対して、選手たちもSNSで続々と反応。ツアー通算1勝のマリナ・アレックス(米国)は、「USLPGAの決定を誇りに思う。リスクを追加するのではなく、進行中の危機を解決するのは、私たちの責任でもある」といち早くツイート。ガビー・ロペス(メキシコ)、ジェシカ・コルダ(米国)ら多くの女子プロがこれをリツイートした。
このほかにも、カナダのアレーナ・シャープは「マイク・ワンが私たちの強力なリーダーであることは間違いない。私たちの健康を優先してくださってありがとうございます!」。ツアー2年目のシャーロット・トーマス(イングランド)は、「スポーツは確かにクールだけど、人々の安全を考えるLPGAの判断はもっとクール」と、今回の決定を尊重する意見が多く見られた。
米国男子ツアーは今週の「ザ・プレーヤーズ選手権」2日目から4月第1週の「バレロ・テキサス・オープン」までの5試合を中止とすることを発表。欧州や中国、アジアンツアーでも中止、延期が相次いでいる。今回、延期が決まった3試合はシーズン後半に開催予定。今後の状況次第ではさらなる日程変更を余儀なくされるだけに、ワン氏の手腕が問われる。
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