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「タイガーのおかげで30万ドルもセーブできた!」 ベテラン・カルカベッキアが秘話公開

PGAツアー・エンターテインメントのベテランアナウンサー、ジョン・スワンテック氏が、プロやメディア、ゴルフメーカーのリーダーなどを招くポッドキャストのトーク番組『トーク・オブ・ザ・ツアー』に、1989年の全英オープン覇者で、ツアー通算13勝のマーク・カルカベッキア(米国、59歳)が登場。タイガー・ウッズ(米国)のおかげで30万ドル(約3200万円)もセーブできた秘話を語った。
これが2007年ツアー選手権優勝時のタイガー・ウッズ やっぱり若い?
話は、2007年の最終戦「ツアー選手権」(イーストレイクGC・ジョージア州)の最終日までさかのぼる。この時ウッズとカルカベッキアは最終組でともにプレーしたが、絶好調のウッズは最終ホールを8打リードで迎え、勝利が確実な状況になっていた。
イーストレイクはフロントナインとバックナインが今は入れ替わったが、当時の最終18番は距離の長いパー3で、そのグリーン上での出来事だった。2位タイで迎えたカルカベッキアのティショットは、グリーンを捉えた。一方のウッズは約6mの位置につけた。その状況でカルカベッキアのバーディトライは2m近くオーバー。ウッズのバーディトライはウイニングパットになるかもしれないことを考えて、カルカベッキアは「お先に」で打ちそうになった。が、ここでウッズはカルカベッキアに近寄ると「時間をかけたほうがいい。これはとても大事なパットだ。時間をかけてしっかり沈めて」と囁いた。
カルカベッキアはウッズのアドバイスに従ってボールをマーク。最後に落ち着いてパットを沈めパーをセーブし、その結果、ザック・ジョンソン(米国)と並んで2位タイをキープし、賞金61万9500ドル(約6700万円)を獲得した。もし外していたらセルヒオ・ガルシア(スペイン)と並んで3位タイで、賞金は40万9500ドル(約4420万円)に減額となるところだった。さらにこの2位タイで、ポイントレースを8位で終えたカルカベッキアは、ボーナスの60万ドル(約6500万円)も獲得。パーパットを外していたら5万〜10万ドル近く減額となったかもしれない。つまり合計で30万ドルの価値があるパーパットだった。
「タイガーはあのパットが、“30万ドル”がかかっていると、きっと知っていたんだと思う」とカルカベッキア。当時のカルカベッキアは47歳で、ウッズは31歳で王者に君臨していた時期の話だ。「あれは忘れられない出来事。わざわざ近寄ってきて言ってくれた。すごいことだと思う」と、ベテランは13年経った今も興奮気味だった。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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