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51年ぶりに女子が参戦した03年 チャールズ・シュワブ・チャレンジに出場したアニカの思い出【PGAツアー公式コラム】

PGAツアーは、6月の「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」でついにトーナメントを再開させる。大会にはローリー・マキロイ、ブルックス・ケプカ、ダスティン・ジョンソン、パトリック・リードらスター選手が出場を予定している。
1946年から始まった本大会。第1回大会からの連覇を含む大会5勝を誇るのは、コースがあるテキサス州フォートワース出身のベン・ホーガンだ。38年からPGAツアーで通算64勝を挙げているホーガン。チャールズ・シュワブ・チャレンジでの優勝は、特段真新しいというものではなかった。そんなホーガンの庭がツアー再開の場に選ばれた。
会場となるコロニアルCCにとっても新たな挑戦となる。これまで、大会とともに数々の歴史を刻んできたコロニアルCC。その歴史の中でも2003年は特別だった。大会主催者が、世界ゴルフ殿堂入りを果たしたアニカ・ソレンスタムを招待したのが同年大会。ソレンスタムは、PGAツアー選手と同じティから、同じ条件でのプレーが求められるのは承知した上で出場を決めた。彼女にとっては、問題ではなかったのだ。
過去にも、女性がPGAツアーでプレーした実績はある。ベイブ・ディドリクソン・ザハリアスは、ゴルフ界のみならず偉大なアスリートとして知られている。35年から46年の間に7度もPGAツアーに出場したのがザハリアス。また、米女子ツアーのレジェンドであるシャーリー・スポークも52年の「ノーザン・カリフォルニア-レノオープン」でプレーしている。
03年のソレンスタムの出場は、実に51年ぶりの女子プレーヤーの参戦。それだけでなく、ソレンスタム自身への注目度も高かっただろう。スウェーデン出身のソレンスタムは、92年から08年の間に米女子ツアー72勝、そのほかの世界各ツアーで26勝を挙げている。惜しまれつつ引退後は、マイク・マギー氏と結婚し、家庭を築いた。
脚光を浴びて会場入りしたソレンスタムは、予想以上にメディアから注目を集め、「輝かしいデビューとなるよう願っています」とインタビューに答えた。「何カ月も楽しみにしてきた。きっと、歴史的な1週間になる。ここにいられるのはとても光栄。招待に感謝して、予選2日間でベストなゴルフができるといい。どうなるかしらね」と話していた。
記者会見の前、ソレンスタムは予選ラウンドのペアリングを見た。同組となったのは、米国のディーン・ウィルソンとアーロン・バーバー。「彼女と同じ出場カテゴリーだから、同組になる可能性はあると分かっていたよ。一緒になれたらと思っていた」とウィルソンは語った。「同組で、彼女のプレーを間近で見たかった」。団結の証として、ウィルソンは“頑張れ、アニカ”のバッジをキャップにつけて戦った。男子の大会で女子選手がプレーすることを好まない者もいたが、ウィルソンは違った。
「彼女がどんなプレーをして、コースを攻略するのかを見て多くを学んだよ。それだけでなく、楽しくて一緒にゴルフをするのに素敵な人だ」と語った。
第1ラウンドが始まると、ソレンスタムは安定したプレーで予選通過することだけに集中した。10番からのスタート。コースにはギャラリーが詰めかけ、通常の木曜の早朝の雰囲気とは異なっていた。彼女がティショットを打つと、ボールはフェアウェイへ。ほっと胸をなで下ろすと、大股で歩き始めた。
「ドキドキしていた。ちょっと気分が悪かったし、手にも汗をかいていた。プレッシャーとストレスのせいね」とオープニングショットを振り返る。「これまでも緊張したことはあったけど、いつも以上だった」。
緊張していたとしても、表には出さなかった。ベストのゴルフはできなかったが、コースを攻略しつつ1オーバーの「71」でホールアウト。ウィルソンやその他12選手と並ぶ73位タイ。トップのローリー・サバティーニからは7打差となった。2日目は緊張こそなかったものの、さらに苦戦を強いられた。ソレンスタムは、スタート4ホールで1アンダーと好調な滑り出しとなったが、5番から9ホールで5オーバーと失速。予選通過の望みは絶たれてしまった。結果、「74」でホールアウトし、4打及ばずに予選落ちとなった。
大会前、ソレンスタムはこれが「人生1度のチャンス」と宣言していた。それは、何が起こったとしても、PGAツアーに出場するのはこれきりになると考えていたからだ。その1度のチャンスとなった36ホールを振り返り、18番グリーンでは涙を流したが、ソレンスタムはこの経験で前向きになっていた。
「ここにいる皆さんから、たくさんの声援をもらった。今日もう少しいいプレーができれば残り2日間もプレーできたのに…。でも、素晴らしい経験だった。ここにいる方も楽しんでくれたと願っている。ギャラリーの皆さんが、特別な経験にしてくれたと思う」
結果的には悔しい1試合となったが、PGAツアーにツメ痕を残したのは間違いない。彼女がコロニアルで勝つことこそなかったが、ホーガン、ニクラス、ワトソン、ミケルソンらに並び、ゴルフ世界殿堂に名前を刻んだ。「この経験は、決して忘れないと思う」と胸を張った。
ソレンスタムにとって、テキサス州フォートワースでPGAツアーの選手たちとともにプレーした2日間は、米女子ツアーでの輝かしい功績とともに輝かしい思い出となって心に刻まれている。
(Photo by Stan Badz/PGA)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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