<チャールズ・シュワブチャレンジ 3日目◇13日◇コロニアルCC(米テキサス州)◇7209ヤード・パー70>
約3カ月ぶりに再開した米男子ツアー「チャールズシュワブ・チャンレンジ」。試合ができることに選手は喜びを感じているが、一方で“無観客試合”に関しては「ファンがいないのが、一番寂しい」と口をそろえる。
なぜ小さいのに飛ぶ? 世界1位マキロイのスイングをチェック【連続写真】
ところが、会場のコロニアルCCでは選手のナイスプレーに対し、遠くからファンの声が沸き上がる。例えば、3日目を終え首位に立ったザンダー・シャウフェレが15番パー4でバーディパットを沈めると、大歓声が響いた。
よく見るとバックナインの15番グリーンと16番ティの間には、コース外に特設ギャラリースタンドが設置され、35度を超える暑さの中で声援を送り続けるファンたちがいたのだ。
このスタンド、実は個人の邸宅の庭に立てられたもの。米国のゴルフコースではよくあるが、住宅がコース内や間近に隣接している。
ヘンジェラーさんの自宅は15番のとなり、駐車場を挟んだところに位置する。毎年トーナメントの観戦を楽しみにしていたが、残念ながら今年は新型コロナウィルスの影響でかなわなかった。そこで、ヘンジェラーさん一家は相談し、バックヤードにギャラリースタンドを建てることにした。
建設には2日間を要し、数千ドル(数十万円)がかかったそうだが、近所から集まって観戦する人々から“寄附金”も募っている。スタンドにはテレビが設置され、ビールやドリンクも用意。さらに、ヘンジェラーさんはカラオケマシーンを用意し、選手の紹介アナウンスも披露する徹底ぶりだ。
2日目にブライソン・デシャンボーが16番ティに立つと、「体重350パウンド(約158キロ)のデシャンボー」と紹介。確かに、デシャンボーはこの8カ月で40パウンド(18キロ)体重が増えて二回りも大きくなっているが、さすがに350パウンドはない。それでもデシャンボーは、「面白いアナウンスだった」と喜んでいた。
5番ティ後ろのフェンス越しにもファンたちが集まる姿見かけられ、ふだんなら雑音を嫌う選手たちも今週ばかりは声援を多いに楽しんでいる。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>