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緊張する場面ではどうしたらいい!?  “ゾーン”に入った時の感覚とは【内川聖一×福田真未・異色対談】

新型コロナウイルス感染拡大により、開幕が大幅に遅れたプロ野球と国内女子ツアーだがようやくそれぞれ開幕が決定した。そんななか、今年の1月に合同で自主トレを行ったという福岡ソフトバンクホークスの内川聖一と福田真未のリモート対談が実現! お互いの印象から、スイング作り、調子が悪くなったときの脱出法までとことん語り合ってもらった。今回は緊張の克服法とゾーンに入ったときの感覚とは? について。
■ほかのスポーツに興味を持つ理由
福田真未(以下、福田):内川さんと話しているとタメになることが本当に多いです。「こういう状況の時ってどんなことを考えているんですか?」と私が聞いたら、「こうだよ」とすぐ教えてくれて。自分の中でそういうことを聞けるというのはもう夢みたいでした。
内川聖一(以下、内川):そうなんだ。僕も自分の感覚はもちろんそうだけど、他の人はどうなのかなってやっぱり聞いてみたいことって多いよ。僕は真未ちゃんの初優勝した時の話とか聞いたじゃん?
福田:はい、そうでしたね。
内川:13番ホールくらいから「なんかちょっとおかしくなった」みたいな感覚があったとか。「どういう感じなの?」って話とかしてもらったし、周りの人が思っていることと自分が感じていることって違うこともあれば同じこともあるから、その人のその瞬間にしか分からない感覚というのは興味あるよね。
福田:はい、本当にそう思いました。内川さんは様々なことに興味を持っていて、他のスポーツについてすごく知っていることが多いですよね。それを自分に取り入れて強くなっているのかな、と思いました。色々なことに対して、とても詳しいと思います。自分はゴルフばっかりに集中してしまうところがあるから、もうちょっと色々なスポーツを見ていきたいなと思うようになりました。
内川:ゴルフばっかりになることって決して悪くないと思うし、僕も野球やっている時はそうなるべきだと思っている。だけど、ふと野球から離れる、ゴルフから離れる時に見るもの、することがスポーツだとしたら、それはもっといいことなんじゃないかなという気がしていて。野球の悩みなんて野球でしか解消できないし、ゴルフの悩みもゴルフでしか解消できないと思うんだよね。だから、それを忘れようとも思わないけど、ふと離れた時に自分の中に刺激を感じたりとか「次、また野球頑張ろう!」、「次、ゴルフ頑張ろう!」って思えるものであるならば、こんなに素晴らしいことはないなって思う。僕の場合はそれがたまたま他の競技だったりとか、他のスポーツだとかということが多いという感じかな。
■チャンスでの心境は?
福田:なるほど。内川さんの話で印象だったのが、2017年の日本シリーズ第6戦の試合で勝って優勝できた時のことです。
※編集部注:福岡ソフトバンクホークス3勝、横浜DeNAベイスターズ2勝と勝てば日本一という状況で迎えた日本シリーズ第6戦。1点ビハインドで迎えた9回裏に内川のホームランで同点に。延長11回に1点を挙げて、ホークスが日本一に輝いた。
内川:基本的に僕って弱いと思っている。決してチャンスでわくわくして打席に入ったこともないし、どちらかというと「ここで打たなかったら相手に流れがいくな…」とか「打たなかったら、また打たなかった、と思われるんだろうな…」とか、どちらかというとマイナス思考のほうが強い人間。だからこそ、いろんなところからプラスになるものを探したりだとか、いろんなことをやってみたいという方向に考え方が向いているかもしれない。
どちらかというと、「チャンス、嫌だな。怖いな」とか「打たなかったら嫌だな」とか思う気持ちに嘘をつかないことが大事だと思う。そこに嘘をついて、それを隠して、「よっしゃ! いこう!」というのを無理矢理覆してしまうようなことはしたくないので、むしろ嫌だ、打席入りたくないなって正直に思いながら打席に立っている。その瞬間瞬間のその自分の感情、感じることが一番大事だと思っているので、その感情に打ち勝って打てた時というのはやっぱりうれしいし、ホッとする。その繰り返しかな。福田プロは優勝争いしているときはどうだった?
福田:私は1勝目と2勝目で勝ち方が全然違っていて。さっき言ったように初優勝の時は緊張の連続だったのですが、2勝目のときは本当に自分に自信を持ってやれました。もちろん緊張する場面もたくさんあったんですけど、なんか私は逆に“自信家”になっちゃってラウンドする! みたいな感じで。「もう、無敵!」みたいな感じでした(笑)。最後まで「自分はできる」という気持ちで回っているので、緊張はあまりしなかったです。でも初優勝は本当に緊張しちゃって、もう怖かったんです。開き直ってやるしかない! という感じでも緊張を止められなかったです。全然違いますね。
内川:今ちょうど話にでてきたけど、緊張ってどう思う?
福田:緊張をしないと集中があまりできないと思いますね。だけど、極度の緊張はやっぱりすごい。ゴルファーだけでなく、野球選手もそうだと思いますが、そういう場面に来た時にあるじゃないですか。「うぅ…」って。そういう気持ちを経験できるのは、そういう場面じゃないとできない! と思って、感謝しながら回るという気持ちもありますね。
内川:「緊張しています」って言うとさ、「大丈夫だよ! いつもやってきているんだから!」とか、「落ち着け、落ち着け」みたいな声をもらうことが多いじゃん? 「普段通りやれば大丈夫だ」みたいなこと言うんだけど、「普段通りじゃないから緊張してるんだし! こっちは!!」というのが正直な感想なのね。
逆に言えば、「普段通りだったら普段通りの力しか出ないじゃん!」という風に思っているのね、僕は。だったら緊張している自分を受け入れて、緊張しているままやっちゃったらその緊張がプラスになることあるんじゃないの? って思っている。だから、緊張ってそんなに悪いものでもないと思うし。むしろ緊張しないやつはうらやましいとは思うけど、自分の力しか出せないんだなって思っちゃうような気はする。自分以上のものを出せたほうがいいんじゃないかな、と思っているんだよね。でも、慣れないよね。緊張に慣れないでしょ?
福田:内川さんでも緊張するんだから、皆さんやっぱり、緊張を楽しまないとってことですよね。
内川:なんで僕が基準になってんだよ!(笑)。 いや、やっぱり緊張するよ。毎試合はもちろん、世界大会、WBCとかも出させてもらったけど、気分が悪くなったりもしたし。どうしても「なんかダメだ…。体調悪いな」と思うこともいっぱいあったから。
福田:えー! そうなんですか?!
内川:よくあるよ。緊張を受け入れるためにはってよく聞くけど、もう極度の緊張になると、自分がどうしていいか分からない時ってあるじゃない? どうやって打っているかわからない、とか。究極、もう本当に子供の緊張なんて手と足が一緒に動いちゃうみたいな。何をやっているのかわからないみたいな状況って大人になっても多分あると思うんだよね。
その時に生きるのが、多分練習じゃないかな。自分の意識がなくても「体が勝手にこう動きますよ」ということが一番大事なことだと思っているから。だから、必然的に練習する量とかも増えるんだろうし、いろんなアプローチ、いろんな方向から自分自身の動きを作りたいというのは、そういうところにあるような気はするけどね。訳が分からなくなった時に自分がきちんと動けるという自信、あれば、緊張って自然と自分の中で受け入れられる部分はあるかなという気はするけどね。
福田:確かにそうですよね。そう考えると日頃の練習とかでも同じように、なるべくリズムとか崩さないようにという意識はありますね。
内川:それが、本当に困った時に一番助けてくれる要素になるんじゃないかなという気はしている。福田プロとオフに回った時も見て思ったけど、スイッチ入ったなって瞬間があるもんね。最後に回った時かな。前半「37」だったのに、後半「32」で回ってきていたじゃん。
福田:ははは(笑)。そうでしたね!
内川:「おいおい、1オーバー?」なんて冗談で言っていたら、「わかりました。後半ちょっといきます」って言って。本当に「32」で回ってきちゃった。そういうのが、自分が何をやってもうまくいく、みたいな状況なんだと思う。だから見ていて、プロとしてなんかいいなという気はしたね。
■2人のゾーンに入った時の感覚は?
福田:なるほど。内川さんもシーズンの中でそういう“ゾーン”入る時ありますか?
内川:シーズンの中でもそうだし、試合の中でも打席の中である時はあるよ。
福田:なんか景色とか雰囲気で、“なんか”あるって言いますよね。
内川:「あ、今日ちょっとなんか違うな」という時もあれば「今日絶対いけるわ」という時もあるし。
福田:ゴルフもなんか似ています。
内川:初めて首位打者取った時(2008年)は、もう本当に「ここにこういうボールが来て、ここでこうやって打ったら、あそこにホームランになる」というところまで見えた打席とかもあった。それから12年経つけど、その一回きりだね。それをずっと、いつかまたそういう感情になりたいなということを、ずっと追いかけているところはあるよね。
福田:なるほど! 確かに私のパターが入るのと一緒ですよね。見えるというか。
内川:言うもんね。打つ前に「あ、これ入ります」って。だからそういう感覚というのはやっぱりあるかな。
福田:やっぱりあるんですね、皆さん。
内川:結構ね、いろんな競技で“ゾーン”って呼ばれるものというのはあるみたいだね。いろんな人に話を聞いたけど、例えばスピードスケートでオリンピックに出た大菅小百合さんは自分が滑る線が光っているんだって。「ここを滑って行ったら記録が出るというのが見えた」って言っていた。そういうのはやっぱりどんな競技でもあるんだろうなって思って。サッカーとかだと相手の動きが全部止まって見える、とか。
福田:おもしろいですね!!
内川:我々も行きつくまで頑張らないと。
福田:そうですね! 今年は1回でも多くゾーンに入れるようにしないと。
内川:まだまだやらなきゃいけないこといっぱいあるなって思うよね。
内川聖一(うちかわ・せいいち)/1982年8月4日生まれ、大分県出身。2000年にドラフト1位で横浜ベイスターズ入団、08年には右打者史上最高打率記録(.378)をマークするなど活躍。10年に福岡ソフトバンクホークスに移籍後も、巧みなバットコントロールを武器に優勝に何度も貢献している。18年5月9日にはNPB史上51人目の通算2000安打を達成、名球会入りを果たした。19年には自身初のゴールデングラブ賞に輝いている。
福田真未(ふくだ・まみ)/1992年6月15日生まれ、福岡県出身。「全国高等学校ゴルフ選手権大会」連覇、ナショナルチーム入りなどアマチュア時代からその名をとどろかせていた。高校卒業後の2011年にプロテストに合格すると、17年11月の「伊藤園レディス」で初優勝。18年8月の「北海道Meijiカップ」でツアー2勝目を挙げた。19年は優勝こそなかったものの、6年連続のシード入りを果たしており、20年は更なる活躍が期待されている。

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