2007年に21歳で最年少賞金女王に輝いた上田桃子も今年で34歳になった。同年代の選手がツアーから撤退していく中、昨年はツアー2勝を挙げ、毎年成績を積み上げている。米国女子ツアーも経験し、今や日本女子ゴルフを牽引する存在となった上田のクラブセッティングを見てみよう。
初々しさ全開! 19歳の上田桃子はウエアも桃色【写真】
ドライバーは最新モデル『マーベリックサブゼロ』を使用している。昨年の優勝時には17年モデルの『GBBエピックスター』が入っていた。なかなかクラブを替えない上田がこれを選んだ理由を、キャロウェイのツアーレップ、中島淳氏に聞いた。
「上田プロはあまりクラブを替えないからといって、テストしないわけではないんです。常に新しいクラブを使ってくれようとしています。『ただ飛距離が伸びた』だけではダメで、自分のイメージした弾道で飛んでくれるクラブを求めています。『マーベリックサブゼロ』はその基準をクリアしたので替えてくれました」
ドライバーに対する上田のこだわりを聞いてみると「スッキリと構えられるクラブが好きですね」と中島氏。「スッキリとは、かぶって見えず、開いて見えず、真っすぐ見えるということです。アドレスに素直に入れて、モジモジするようなことがない。あまり大きいヘッドは好きではないと思います」と話してくれた。だから、マーベリックシリーズの中でも小ぶりで操作性の高い『サブゼロ』を選んだのだろう。
■FW、アイアンには絶大な信頼がある
フェアウェイウッドは13年モデルの『X HOT PRO』を使用している。なんと上田が米国女子ツアーに参戦していたときからバッグに入っているという。「フェアウェイウッドは『そこそこならいい』と考えるプロもいますけど、上田プロは違います。パー5や長いパー4で大事になると思っていますから、信頼性が必要なんです。最新のモデルはデータや練習などでは同じような結果が出ていますが、その信頼性の部分が足りないのかなと思っています」と中島氏はいう。
アイアンは16年モデルの『APEX』で、こちらも長い間使用している。アイアンのこだわりとは? 「ドライバーと同じくスッキリした顔のアイアンが好みですね。ただ、スッキリ顔だけでマッスルバックにいくわけではなく、やさしさも大事にしています。難しすぎず、やさしすぎずのバランスと、あとは打感ですね。ボールがフェースに乗ってコントロールできるアイアンを求めています」(中島氏)。
今季も渋野日向子ら“黄金世代”や、安田祐香ら“プラチナ世代”ばかりが話題となっているが、上田のような選手がいるからこそ女子ツアーは面白い。上田のストイックさと勝負強さ、そして気に入ったクラブはとことん使い続けるこだわりがあれば、この2020-21年シーズンも活躍することは間違いない。
【上田桃子のクラブセッティングと番手別飛距離】
1W:MAVRIK Sub Zero 10.5度 TourAD PT-6(SR) 250y
3W:X HOT PRO 15度 TourAD PT-6(SR) 210y
5W:X HOT PRO 19度 TourAD PT-6(SR) 200y
4U:816 H1 23度 180y
5U:816 H1 27度 170y
6I:APEX (2016) N.S.PRO 950GH(SR) 160y
7I:APEX (2016) N.S.PRO 950GH(SR) 150y
8I:APEX (2016) N.S.PRO 950GH(SR) 140y
9I:APEX (2016) N.S.PRO 950GH(SR) 130y
PW:APEX (2016) N.S.PRO 950GH(SR) 120y
50度:X FORGED N.S.PRO 950GH(SR) 105y
54度:X FORGED N.S.PRO 950GH(SR) 90y
60度:X FORGED N.S.PRO 950GH(SR) 75y
PT:WHITE RIZE iX #1SH
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