米国時間の12日、「マスターズ」を主催するオーガスタ・ナショナルGCは、11月12〜15日に開催される本大会が“パトロン”、“ゲスト”なしで開催することを発表した。
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「4月のマスターズ開催を11月へ延期すると発表して以来、このパンデミックの中でどのように開催することがベストかを模索してきた。我々が直面している現状を考え、マスターズに関わる全ての人々の安全と健康を第一に守ることが最も重要と判断した」と同クラブのフレッド・リドリー会長は説明した。
「パトロンを迎え入れずにマスターズを開催することは大変残念でならない。世界中からのゲストがトーナメントを特別なものにしているのだから。来春のマスターズにはすべてのパトロンが戻って来られることを願っている」と付け加えた。
2020年のチケットで21年の入場が可能になり、さらに21年のチケットは9月に申し込みが始まる。
現在、米国でのコロナウイルス感染拡大は加速。マスターズが開催されるジョージア州はフロリダ州、カリフォルニア州と並んで米国内でもホットスポットの一つ。すでに確認された“陽性”は22万人を超え死者は4300人以上。今日現在でも一日の観戦者数が3600人を超え、137人が亡くなるという大変厳しい状況に置かれている。
6月に米PGAツアーの再開以降、19-20シーズンは最終戦の「ツアー選手権」まで無観客が確定。先週のメジャー初戦、カリフォルニア州サンフランシスコで開催された「全米プロゴルフ選手権」も無観客開催、9月にニューヨーク州ウイングドフットGCで開催される「全米オープン」も無観客と、いまだ観客を迎え入れる状況にはない。
マスターズが開催されることはゴルフファンにとってはうれしいニュースだが、パトロンのいないオーガスタ・ナショナルGCは果たしてどのような景色になるのだろうか。来春にはまた世界中のゲストが訪れる平和な日々が取り戻されていることを願うしかなさそうだ。(文・武川玲子=米国在住)
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