<フジサンケイクラシック 最終日◇6日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7566ヤード・パー71>
トータル8アンダー、1打のリードを持って単独トップで迎えた最終日。2年前に制した大会とはいえ、すんなり勝たせてはもらえなかった。
最終ラウンドは終盤まで、今平周吾、時松隆光、佐藤大平らが競り合う大混戦。その中で、猛攻をかける大学の先輩の名前をみつけた。6打差から追い上げてきたのが堀川未来夢。上位選手で唯一のボギーなし、7バーディを奪ってトップに躍り出た。
星野の5組前でプレーしていた堀川は、トータル9アンダーでホールアウト。「伸ばしているなとずっと思っていて、先にホールアウトされたらやっかい…、いえ、イヤだなと思っていたんですけど(笑)」と、星野がトータル9アンダーで15番を終えた時点で、同じくトップに堀川の名前が並んだ。
最終ホールは難易度第3番目の難関ホール、1打のリードを持って迎えたかったが、16番パー3で2オン2パットのボギー。「予想外のボギーで、17番のバーディがマストになってしまった」とプレッシャーがかかる中、イーグル逃しのバーディを奪取。堀川に追いつき、プレーオフに持ち込んだ。
最終決戦は3ホールにわたる長期戦。1ホール目をパーで分けると雨脚が強まりだした。「未来夢さんはセカンドショットがうまいし、ティショットも曲がるタイプじゃない。自分の持ち味は飛距離。それで圧倒しないといけない」とドライバーを握ってティショットでリードをとる。2ホール目は堀川が先にボギーで上がり、「大チャンスだった」と振り返った5mのパーパットは、カップに蹴られて入らず3ホール目に突入した。
再びドライバーを振ったティショットはフェアウェイを捉え、2打目で堀川よりも内側につける。バーディパットを逃した堀川がじっと見つめる前で、約7mのバーディパットを沈めてガッツポーズ。「めちゃくちゃ、めちゃくちゃうれしいです!」と先輩の猛追を振り切って優勝。堀川も笑顔で後輩の勝利をたたえた。
堀川や今平をはじめ、若手世代の優勝争いで幕を閉じた男子ツアーの再開初戦。この先、日本のトップにたどりつくには、“やっかいな”先輩たちが待っている。
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