<ツアー選手権 最終日◇7日◇イーストレイクGC(米国ジョージア州)◇7319ヤード・パー70>
松山英樹の2019-20シーズンが終わった。最終戦となった「ツアー選手権」最終日は4バーディ・4ボギーの「70」。トータル7アンダーの15位タイに終わり複雑な表情を浮かべた。
ツアーの精鋭のみ出場が許される最終戦には7年連続出場。トップグループをキープし続けている松山だが、優勝は17年8月以来遠ざかっている。あと一歩のところで勝利を逃してきた今シーズンも、ついに勝利には届かなかった。
今季はコロナ禍の影響で長期中断もあり、思うようにいかない時期もあった。「シーズンの途中で試合がなくなることが多かったけど、その中でもうまく対応できたかなって思う部分と、まだまだできたなって部分が両方あると思う」と振り返った。
シーズン序盤の19年秋は、韓国で行われた「CJカップ」で3位タイ。翌週には初の米ツアー日本開催となった「ZOZO Championship」でタイガー・ウッズ(米国)と争い2位。存在感を見せた。
年が明け2月には「ジェネシス招待」で5位タイ、翌週の「WGC-メキシコ選手権」で6位タイと、上り調子で迎えた3月の“第5のメジャー”と呼ばれる「「ザ・プレーヤーズ選手権」で9アンダーの首位スタート。ところが2日目以降はコロナの影響で大会が中止となってしまった。
ツアー再開の6月以降はトップ25をキープするものの優勝争いに絡めない時期が続いたが、先週の「BMW選手権」では最後まで優勝戦線をにぎわせ3位タイ。最終戦はポイントランキングによりトップと6打差の大会スタートから逆転を狙ったが、ビッグスコアをたたき出せずに終戦した。
「ここ最近ずっと同じようなゴルフをしている。それでもいいショット、いいパットが増えてきていると思うので、次に生かせるようにしっかりと練習したいと思う」と大会後に答えた松山。ショットが良ければパットが入らず、パットが決まってもショットが追いつかない。そんなもどかしい大会が続いた。
コロナ禍という不安な状況の中で結果が出ない。それでも随所には松山らしさも見えてきた。「いろんなことが変わってしまっているので、今までどおりとはいかないですけど、自分のゴルフはだいぶ良くなって来ている」と手ごたえは感じつつある。ツアー屈指のショット力に加え、パット力の向上でツアー6勝目に向けて気持ちは前向きだ。
これでシーズンは終了したが、今週末には新シーズンが開幕。開幕戦こそ出場を見送るが、その翌週には延期となった「全米オープン」が待つ。「次の試合がUSオープンなので、しっかり準備して仕上げていけたらいいなと思う。早く優勝争いができるように、優勝できるようにしたいなと思う」。勝ちにこだわる松山の姿がこの秋は見られそうだ。
20試合でトップ10が5回。少し寂しい結果となった米ツアー7年目はもう過去のこと。まずは今年2戦目のメジャーに照準を合わせ、実りの秋を迎えたい。
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