「全米オープン」の興奮も冷めない22日(火)、米国ミズーリ州リッジデールにオープンする、タイガー・ウッズ設計の初のパブリックコース、ペインズ・バレーコースで記念マッチが開催。ウッズとジャスティン・トーマスの米国組、ローリー・マキロイとジャスティン・ローズの英国組の4人が集結。18ホールのマッチプレー、“ペインズ・バレーカップ” が行われた。
大会フォーマットはユニークで1〜6番はそれぞれのボールをプレーし、どちらかいいほうのスコアで競うフォアボール。7〜12番は交互にボールを打つフォアサム。13〜18番がシングルマッチと、さながら“ライダーカップ”のミニチュア版。ファアボール1ポイント、フォアサム1ポイント、そしてシングルマッチは各1ポイントで計4ポイントが争われたが、フォアボールは2&1でマキロイ・ローズ組が勝利。フォアサムでは米国チームが1アップで取り返し、12ホールを終えてタイ。戦いは残り6ホールのシングル戦へと託されたのだが…。
結果はローズがタイガーを下して英国1ポイント。しかしトーマスがマキロイを2アップで下すと1ポイントをゲット。18ホールを終えて同点。戦いはエキストラホールへ突入。19番ホールは123ヤード。トーマスが2.5メートルにつけてこれを沈め米国チームを勝利に導いた。
負けたマキロイは「全米オープンの直後、あんなに神経のすり減るコースでプレーしたあとだから、このコースは本当に楽しくプレーできた。コースは上級者だけでなく、アマチュアも存分に楽しめるコース。タイガーの理念は素晴らしい」とコースを絶賛した。
一方、タイガーのパートナーだったトーマスは「タイガーはもっとコースの罠を知っているはずなのに、あんまり教えてくれなかったんだ」と内輪話も暴露した。
ローズはタイガーとスイング論議にも花を咲かせると「こんなメンバーで素晴らしいコースでプレーできたことは最高だった」と満足した様子だった。
タイガーは「こんな時期によくみんな僕のコースに集まってくれた。本当に感謝している。すばらしいマッチだった」と満面の笑みだった。
同コースのあるミズーリ州オザークは1999年に飛行機事故で亡くなったペイン・スチュワートの出身地でもあることからコース名はペインズ・バレー。そして大会もペインズ・バレーカップとなり、大会の収益はペイン・スチュワートファミリー基金などにすべて寄贈される。
ちなみに6番で行われたドライビングコンテストは348ヤードを飛ばしたタイガーが勝利。力いっぱい振ったトーマスは左に大きく曲げ大爆笑だった。
タイガーの次戦は10月、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外で開催されるディフェンディング大会の「ZOZO Championship」(10月22日開幕)と見られている。(文・武川玲子=米国在住)
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