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「失敗するところまで行け」「鉄は熱いうちに打て」 佐伯三貴が公式戦2位とステップ初優勝を果たした選手に教えたこと【佐伯三貴の目】

6月に開幕した国内女子ツアーは先週までに7試合が行われ、下部のステップ・アップ・ツアーは4試合が開催された。そこで顕著な活躍を見せているのが、昨年限りで一線を退き、後身の指導に当たっているツアー7勝の佐伯三貴が率いる“佐伯軍団”だ。
注目! 田辺ひかりの最新ドライバースイング【連続写真】
先月開催された「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」でひときわ注目を浴びたのは、田辺ひかり。佐伯と同じ広島県出身で、これまではレギュラーツアーはおろか、ステップ・アップ・ツアーでも優勝経験なし。それが国内公式戦でいきなり優勝争いを演じ、1打差の2位と大躍進を見せた。さらには、その翌々週のステップでは、こちらも佐伯の教え子の沖せいらが初優勝。昨年のステップで優勝しており今後が楽しみな井上りこなども加わり、選手が続々と熱い戦いを見せている。
そんな彼女たちの活躍を見た佐伯だが、教え子たちには技術面と合わせて“考え方”を説いてきた。「技術面ではまだまだな部分はありますが、プロテストにも受かっていますし、実力はあるんです。でも、ミスショットに対して自分を許せなかったり、自分に厳しくしすぎてしまう」。ブレイクできずにいる選手たちに、いったい佐伯はどんなことを教えてきたのか。
■「自分を褒めろ、褒めろ、褒めろ」
「教えてきたのはまず『目標を高く持て』ということ。でもホップ、ステップ、ジャンプではなく、階段を一歩ずつ上がっていけばいい。失敗もします。でもそれを糧に上がっていけばいい。そんな考え方を理解してくれてきたから、結果も出ているのだと思います」。プロなら誰もが目指す優勝に、近道はない。そんな基本的な考え方から教えた。
結果を求めるあまり、失敗が続くラウンドがあれば「ストレスを溜めすぎてしまう。だから田辺には、『自分を褒めろ、褒めろ、褒めろ』と言ってきました。彼女は練習のときでも自分に厳しいことばかり言っていた。それをやめなさいと話しました」。今年から指導を仰ぐ田辺はそんな佐伯の教えを忠実に守り、女子プロナンバー1決定戦で最後まで自分を信じ、戦い抜いた。
大金星間近だった同大会における田辺の活躍は圧巻だった。「優勝という結果が出なかったのは、自分のナイスプレーに対して、それを上回る選手がいただけ。そこは責めないし、むしろ褒めました」。未勝利の選手が公式戦で優勝争いの中心に入ったのだから、自分を褒めればいい。「そのあと、自分に期待しすぎてフラストレーションが溜まっていた」と佐伯は分析するが、自分への期待値が上がってしまった田辺が、自分を褒めながら一歩ずつ階段を上がっていけば、自ずと結果=優勝は近づいてくるはずだ。
■「チャンスまで持って行け。失敗するところまで行け」
ダメだったことだけを考えて自分を責めることは前に進む上では弊害だと佐伯は言う。「ゴルフなんてほとんど失敗なんです。いちいちイライラするな。たくさん失敗して、考えろ。早く、その考えるところまで自分で行けと話しています」。例えば最終日の優勝争い。「よく優勝争いを『楽しむ』と言いますが、最初は絶対に楽しめないんです。私はいっぱい失敗して来いと言っています。期待し過ぎると落胆も大きい。失敗したって賞金がもらえるんだからいいじゃん、って(笑)」。優勝が狙えるステージまで早く到達し、そこで失敗と成功を繰り返す選手になってほしいと願っている。
コロナ禍の影響で、なかなか試合を生で見ることはできない。教え子たちがどんなプレーをしたのかを見る機会はなかなかない。だからこそ技術面よりも、その失敗できるステージまでたどり着くための考え方を教える。「優勝は誰しもが思っている。そこへの道をつくり、それをつかみ取るのは選手。そこまでの心構えとか、発言をちゃんとしていればいいんです。それができなければ、いくらいいコーチに習っても無理。だから、『いつでも私のところから巣立っていいよ』と言っています」。できない自分とできる自分をコントロールしながら、田辺も沖も結果を出した。では次は何をすればいいのか。
■「鉄は熱いうちに打て」
公式戦で優勝にあと一歩まで迫った田辺と、ステップで優勝を遂げた沖には、いま波が来ている。「鉄は熱いうちに打て、とも言っています。田辺も沖も、いま状態がいいのは間違いない。田辺は一度優勝争いして、なんとなく優勝するために何が必要かが分かったと思います。沖も次はレギュラーツアーで勝ってほしい。その優勝争いでどこまでできるかを知ってほしい。勝つにはそのときの運もあるので、その経験を次はしてほしい」と、上り始めた階段の次のステップをいかに踏み出すかが楽しみだと話す。
好調の中で自分がどれだけできるか。そしてそこでどんな失敗をするのか。それが分かれば、次は優勝するためには何が必要なのかが見えてくる。「以前までは、沖はミスに対する質問が多かった。でもいまは自分が可能性を感じているのか、聞いてくる内容が変わりました」と、精神面での変化を感じている。「いまでは、『自分はこうしたい。そのためにはどうしたらいいのか』という前向きなものになってきた」と、前に進む教え子の成長がうれしいという。
苦悩を重ね失敗し、そこからはい上がり結果を残す。またはそこで失敗すればまた考える。アップダウンを繰り返すことによって、優勝という最高の結果に向けての経験値が増えていく。自身が最前線で長く経験してきたことを惜しみなく教え子に伝える佐伯。一流を目指す階段を進む教え子たちの成長が、今後も楽しみでならない。

佐伯三貴(さいき・みき)/1984年9月22日生まれ。広島県東広島市出身。中学1年のとき、父・行生氏の影響でゴルフを始める。2006年に大学3年在学中ながらQTに挑戦、翌年1月にプロ転向した。同年の「フジサンケイレディスクラシック」で初優勝を挙げるなどツアー通算7勝。19年にツアーの第一線から退き、20年からは後輩の育成など新たなかたちでゴルフ界に貢献している。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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