<三井住友VISA太平洋マスターズ 事前情報◇11日◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
昨年からスイングをガラッと改造している片山晋呉が、「三井住友VISA太平洋マスターズ」の会場でまた面白い練習をしていた。クラブのグリップには「通販で買った」という練習器具が固定されている。
「この器具を左手首の内側に着けて下ろすと、自然と(左手首を)掌屈できる。掌屈できないと左手首に着かないんです」と片山はいう。
現在、スイングの重心移動をなくしてフェースを返さずに、ハンドファーストに当てる効率的なインパクトを目指している片山。体を開きながら速く回転させるため、従来の動きだとフェースは開きやすくなる。フェースを開かずにハンドファーストに当てるためには、左手首を手のヒラ側に折る“掌屈”の動きが必須となるのだ。そうすれば、手首を返さなくてもフェースを閉じることができる。
これはダスティン・ジョンソン(米国)やジョン・ラーム(スペイン)、ブルックス・ケプカ(米国)といった世界のトップ選手も取り入れている動き。「意識するだけではできないから」と、練習器具を使うところは何とも片山らしい。
米国男子ツアーではブライソン・デシャンボー(米国)が、話題を集めているが、練習や道具の工夫では、171センチの身長で日本の賞金王に5度輝いた片山も負けてない。当時海外の試合に出たときには、様々な道具を使った独特の練習に、世界のトップ選手たちも驚いていた。同じように練習法に工夫を凝らしていたビジェイ・シン(フィジー)だけは共感していたが…。果たして片山が目指すのは、レギュラーツアー通算32勝目? それとも2023年に迫ったシニアツアー?
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