<マスターズ 事前情報◇9日◇オーガスタナショナルGC(米国ジージア州)◇7475ヤード・パー72>
2013年覇者のアダム・スコット(オーストラリア)は開幕前日に9ホールの練習ラウンドを終えると、前夜に出席したタイガー・ウッズ主催のチャンピオンズディナーは「素晴らしい一夜だった」と振り返った。
「いつもより広く席を離して、時間も短かかったけれど、こんな状況の中でもチャンピオンが集まった。そしてホストのタイガーのスピーチは素晴らしかった。毎年本当に楽しみにしている一夜。今年もとてもいい時間を過ごせた」とスコット。
10月、「ZOZOチャンピオンシップ」の開幕を前にコロナウイルス感染が確認されたスコット。「とても症状が軽くて幸運だった。先週のヒューストン・オープンに出場して3日間はとてもいいプレーができた。ただ練習不足だし、試合も十分にプレーしていない。それは今年後半の大きな課題だったが、仕方のないこと。それでもショットはとてもいい感触。マスターズが始まれば大きな集中力で、どんどん良くなっていくと思う」と上り調子を前向きにとらえた。
サンダーストームの影響が出ているオーガスタ。「今のコースのコンディションはとてもソフト。距離は長いがその一方でグリーンも止まるのでピンをアグレッシブに狙っていける」と言う。昨年は2日目を終えてトップに立ったが、週末はグリーン上で苦戦を強いられ、最終的には18位で終えた。
「とてもよく知っているはずなのに、ラインを読むのが難しかった。ここで一度でも勝っていると、またうまくできると期待してしまう」とチャンピオンならではの苦悩も明かす。
現在の調子は「悪くない」と手応えをみせ、また長いコースに対応するために7番ウッドもバッグに入れた。40歳になったスコットがどんな戦いを見せてくれるか。初日は午前11時38分(日本時間13日、午前1時38分)に1番ティからブルックス・ケプカ(米国)、マシュー・フィッツパトリック(イングランド)とスタートする。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>