<伊藤園レディス 初日◇13日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741ヤード・パー72>
古江彩佳、安田祐香らを擁する“プラチナ世代”から、またも新たな星が誕生するか? 2000年7月28日生まれのアマチュア・政田夢乃が、首位と4打差の3アンダー・12位タイと上々の滑り出しを切った。
スタート前はちょっと緊張気味?【大会フォト】
先週の2日に行われた主催者推薦選考会(マンデートーナメント)を6アンダーでトップ通過すると、「距離は長いけど嫌いではないです」というコースで5バーディ(2ボギー)と活躍。本戦に入っても、引き続きスコアを伸ばした。
これまでプロトーナメントには8試合に出場。うち6試合は予選落ちと満足いく結果は残せなかった。最高成績は2017年「ニッポンハムレディス」の47位タイ。そんな20歳が、地元・北海道から遠く離れた千葉で飛躍を遂げようとしている。
本来であれば、プロとしてこの2020年を戦うのが最高の形だった。昨年11月にはJLPGA最終プロテストに挑んだものの、合格に1打及ばず涙をのんだ。その後参加したQTでも1次を通ることができず、「アマチュアに戻ってしまいました」。現在は地元で練習の日々を送っている。
そんな状況に追い打ちをかけるように、新型コロナウイルスの影響で今年のプロテストの延期が決まった。だが「去年は1年間調子が悪いなかでテストを受けて、100%の力が出せませんでした。(日程が)伸びたのは残念ですけど、練習できる期間ができたのはよかったです」と前向きに、現時点でいつ開催されるか分からない2度目の挑戦を待っている。
今は「ドライバーの状態が悪かったけれど、スイングやクラブをかえて、段々とよくなってきました」と課題も克服しつつある。そして「得意」という9番アイアンも生かしながら、この日の第1ラウンドでもバーディを積み重ねた。
すでに同世代からは古江、西村優菜とツアー優勝者が2人輩出されている。「すごいという気持ちと、悔しいという気持ちがあります。どこまでいけるかは分からないですけど、優勝を目指していきたいです」。もちろんここで勝てば、最短ルートでのプロ転向が叶う。身長154センチと小柄な道産子が、ここで“一発逆転”を狙う。(文・間宮輝憲)
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