<全米女子オープン 初日◇10日◇チャンピオンズGC(米国テキサス州)◇サイプレスクリークコース(6731ヤード・パー71)、ジャックラビットコース(6558ヤード・パー71)>
「きょうは100点でいいです、ふふふ。100点じゃないと、100点以上ですね。ふふ」
渋野日向子の2020年ドライバースイング【連続写真】
渋野日向子が“満点ラウンド”で、あふれんばかりの笑顔を取り戻した。「危なげないゴルフ」で、首位のエイミー・オルソン(米国)に1打差の3アンダー・2位タイと好発進だ。
2つのコースを使用して行われる予選ラウンド。渋野は初日に6731ヤードと距離が長いサイプレスクリークコースをラウンドした。スタートホールの10番でティショットを右のバンカーに入れたが、それをピンから10メートルの位置に乗せ2パットのパーで切り抜けた。すると13番パー5で、7メートルのパットをねじ込みバーディを先行させた。
直後の14番ではバンカーからのリカバリーショットを4メートルと寄せきれずサンドセーブに失敗したが、ショットのキレは失われない。「本当にアイアンショット、セカンドショットがすごく安定していたと思う」。折り返し直後の1番で6メートルを沈め再び1アンダーとすると、5番パー5で2メートル、さらに6番パー4ではグリーン奥エッジ10メートルからのパットを沈めた。
「(パターの)距離感が前半も合っていたいし、ラインに乗れば、自分も思ったところに打てていました」。一時苦しみながら、国内ツアーでも徐々に調子を上げていたグリーン上のプレーにも精細が戻ってきた。
夏場に敢行した2カ月の米国転戦、その直前・直後の国内ツアーでは苦しい表情を浮かべる場面も目立った。しかし終盤には調子を上げ、再び米国の地に戻ることができた。国内最終戦となった「LPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」では「それで0.5打は縮められる」と“ポジティブ思考”の重要性を口にしていたが、この日も「2020年最後の試合でもあるし、この大舞台であるので、自分らしく、リラックスしてプレーしたいと思っていた。それがずっとできていたので良かった」とメンタル面でも充実していた。
「今年、これほどのプレーができた記憶はない。この難しいコースでこれだけのスコアが出せるとは思っていなかった」と、まさに内容・結果ともに満足なラウンド。そうなると、その言葉にも渋野らしさが宿る。「自分でもできすぎ。出来杉君ですね(笑)。試合をする度に“今年1番”というのがでてきています」。2日目は悪天候の予報が出されているが、「耐えに耐えまくる」ゴルフで再びビッグタイトル獲得へと近づきたい。
<ゴルフ情報ALBA.Net>