タイガー・ウッズ(米国)が過去に8度の勝利を挙げるなど名勝負の舞台となったファイアーストーンCC・サウスコース(オハイオ州アクロン)が、2022年「全米プロゴルフ選手権」開催コースに名乗りを挙げた。同コースのCEO、デービッド・ピルズベリー氏が地元紙、アクロンビーコン・ジャーナルに明らかにした。
22年の同大会は、トランプ元米大統領が所有するトランプ・ナショナルGCinベッドミンスター(ニュージャージー州)での開催予定だったが、今月6日、米国史上「最悪の日」となった米連邦議会議事堂の襲撃事件をトランプ氏が扇動したことで、大会を主催するPGA・オブ・アメリカ(全米プロゴルフ協会)は開催コースの変更を投票で決議。現在その代替コースが検討されている。
「我々が再びメジャー大会を開催したいと切望していることを公表した。我々は過去の経験から素晴らしいメジャーになると確信している」とピルズベリーCEOはインタビューに答えている。
ファイアーストーンCCは1960、66、75年と全米プロを開催し、それぞれジェイ・ハバート、アル・ガイバーガー、ジャック・ニクラスがチャンピオンに輝いた。
また、99年から18年まで世界ゴルフ選手権シリーズの「WGC-ブリヂストン招待」を開催し数多くの名勝負を生んでいる。松山英樹が最終日に「61」をマークして17年大会を制したことは記憶に新しい。
19年からはシニアツアーのPGAツアー・チャンピオンズのメジャー大会「シニアプレーヤーズ選手権」を開催。22年までの契約が残されている。
つまり、もし全米プロが同コースで開催されると22年は2度の大舞台となるのだが、「コースコンディションは何も問題ない」とピルズベリーCEO。実際に66年には全米プロ、「CBSゴルフクラシック」、「ワールドシリーズ・ゴルフ」の3大会が行われ、75年も2大会が開催されている。
加えてオハイオ州は全米でもゴルフファンの最も多い地域の1つで「大会に必要なボランティアなど地元の支援はとても大きい」とアピール。一方のPGA・オブ・アメリカは代替コースの決定時期などに関しては未確定としている。大会は22年5月19〜22日に開催される予定だ。(文・武川玲子=米国在住)
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