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風速18メートルで驚異のパーオン率90%超え! 土佐CCを制した稲見萌寧のショット力【辻にぃ見聞】

2021年の国内女子ツアー第2戦は、稲見萌寧のツアー3勝目で幕を閉じた。持ち前のショット力を発揮して、永井花奈との3ホールにわたるプレーオフを制した稲見。今年も強風が吹き荒れた土佐CCの難しさと、それを制した稲見の強さを、上田桃子、小祝さくら、永井らを指導し、今大会でも松森彩夏のキャディを務めた辻村明志コーチが分析する。
■強い上に巻く風は、ショットもパットも狂わせる
毎年強い風が吹く土佐CC。スコアが伸びずにプレーオフ決着が多い本大会だが、今年も強風が選手たちを苦しめた。
海と山に挟まれた本コースは、谷間で風が巻くため読みづらい。加えてアップダウンも激しくドッグレッグのホールも多いため、毎ショットごとに異なる強さ、方向の風を計算しなければならない。「アウトコースは山に風が当たって一方通行にはならないし、インコースは高台が多いので特に風が強くなります」と辻村氏は語る。2日目は最大瞬間風速18m/秒を記録し、アンダーパーはわずか13人のみだった。
風が惑わすのはショットだけではなく、グリーン上の感覚も狂わせる。もともとコンパクションが硬い上にこの強風。「パッティングのほうが、風は嫌な選手も多いと思います。ずっと同じ強さ、方向で吹き続けるならまだしも、風も色々な呼吸をする。グリーンの傾斜や、海の近くの芝目の難しさもありますが、風のせいでストロークのリズムも崩れるし、“ここに打ったら入る”というラインがなくなってしまう」。
その中でパターが光ったのが3位タイに入った森田遥。「最終日の終盤でも、パッティングの巧さ、グリーンや風の読みの勘の良さは天才的でした。あれだけの強風だと、迷い散漫でパターを打つ選手も多い中、森田選手はフィニッシュがピタッと取れていた。1ラウンド当たりの平均パット数では2016年から4年連続トップ4に入っていますし、ショットもよくなっているので今後が楽しみです」
■パー5でバーディが獲れない難しさ
土佐CCのもう一つの特徴が、パー5の攻略だ。4つあるパー5のうち、中でも難易度が高いのが左ドッグレッグの3番(508ヤード)と、右ドッグレッグの10番(544ヤード)。パー5といえばチャンスホールだが、このコースはパー4が短いぶん、パー5の難易度が高い。3日間を通して3番の平均ストロークは「5.0133」、10番は「5.2」だった。
「パー5の平均ストロークは4以上5未満になることが多いですが、今回は2ホールとも5以上のオーバーパーでした。距離もあるので基本的に2オンは難しい。山の谷間でセカンド、サードとショットごとに風も読みにくいので、難易度の高いホールです」。
■稲見萌寧の最大の武器は、ダントツのパーオン率でスコアを伸ばしたショット力
そのコースを制した稲見の強さは、なんといってもそのショット力。3日間通してのパーオン率は41/54(約75.9%)。強風が吹き荒れた2日目は、17/18(約94.4%)という驚異の数字を叩きだした。
「稲見選手のショット力を支えるのは、シャフトプレーンとフェース面の抜群なコントロール力。クラブの使い方で重要なのは、シャフト軌道とフェース面をどうコントロールするかですが、稲見選手はこれがずば抜けている。
加えて、アドレスにクセがなく、極端に言えばブライソン・デシャンボーのようなアップライト気味で、とてもいい姿勢を維持できているし、クラブが設計通りの自然な状態で置かれています。左腕とクラブに一体感をもって、最少現の力で触れているから再現性が高いんです」
最終日こそフェアウェイキープ率8/14(約57.1%)、パーオン率11/18(約61.1%)と低迷したが、2日目までは「ほぼ完璧なゴルフ」と辻村氏。「2日目の強風の中でのあのパーオン率、異次元のゴルフでしたね」と称賛した。
■4年ぶり優勝も近い 安定感が増した永井花奈
稲見との3ホールにわたるプレーオフを演じた永井にも注目。2017年の「樋口久子 三菱電機レディス」以降、優勝からは遠ざかっているが、稲見に勝るとも劣らない安定したショット力を発揮した。
これまでは飛距離を求めて試行錯誤を重ねてきたが、それが徐々に形になってきた。「2019年などは、飛距離を求めたことによりスコアメイクが難しくなった面もありましたが、今は安定感が出てきました。力で振るというよりも、脱力で触れるようになったこと、そして新しいドライバーがマッチしているので、ロースピンになって楽に距離が出せていることもあると思います」と分析。
そして、本大会では平均パット数27.67(3位)とパターが光った。「オフの宮崎合宿から、パッティングのフィーリングも良い感じで来ています。もともと100ヤード以内が強みの選手ですし、ショットの安定感も増して総合力が上がっていると思います。開幕2戦で結果を出しているので、いいシーズンを迎えるための手応えはつかめていると思います」と、4年ぶりの優勝に期待をかけた。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくら、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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