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トリあり、チップインイーグルあり 前週優勝のジョーダン・スピースは8位発進

<マスターズ 初日◇8日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7475ヤード・パー72>
2015年大会覇者のジョーダン・スピース(米国)が、好相性ぶりを見せつけた。ティショットが荒れる場面や、3パットが2回と完璧とまではいかない1日だったが、、15番でイーグルを奪うなどアンダーパーをマーク。1アンダー・8位タイ発進という結果に、「自分らしい、いつものマスターズでのプレーができた」と27歳は胸を張った。
2番でバンカーから60センチに寄せてのバーディを奪うと、8番でも9メートルを沈める。この両パー5で確実に伸ばせたのも大きい。しかし9番パー4でティショットを右の林に打ち込むトラブルも。さらにセカンドショットが木に当たり脱出に失敗。三打目でようやくグリーン手前まで運んだが、その後2メートルからまさかの3パットでトリプルボギーと大きく後退する場面もあった。
だが後半はスピースらしさを発揮。10番で5メートルを沈めて“バウンスバック”とすると、15番パー5はグリーン奥からチップインイーグルを決めパトロンを沸かせた。この三打目のアプローチは、ピンにあたりカップに吸い込まれたもの。「もしピンにあたっていなかったら、池まで落ちていた」と、運も味方につけた。
4年近く勝利から見放されていたスピースは、今年1月には世界ランキングが92位まで降下するなど「スランプ」と囁かれた。しかし前週の米国男子ツアー「バレロテキサス・オープン」で17年の「全英オープン」以来となる、3年9カ月ぶりのツアー勝利を挙げた。これで世界ランクも一気に38位まで浮上した。
ここ数年はドライバー不振に見舞われていたが、この日フェアウェイを外したのは3回だけ。「悪いスイングは9番と13番の2回だけ。あとのショットは本当に良かった」と自信を見せる。一方グリーン上は32パット。だが「決してパッティングは良くなかったが、このグリーンコンディションなら仕方がない」と割り切った。
スピースとコースの相性の良さは勝利だけではない。初出場の14年に2位に入ると、15年にグリーンジャケットに袖を通した。さらに翌年も再び2位で、18年は3位に入っている。「なぜかここに来ると自分らしいプレーができる。このグリーンで6打差なら、まだまだ勝負はこれからだ」。気合いを込めて追い上げを目指す。(文・武川玲子=米国在住)
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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