<フジサンケイレディス 初日◇23日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6439ヤード・パー71>
ツアー初優勝を挙げた思い出の地で、永峰咲希が躍動した。出だし3ホールをパーにまとめると、4番パー5でイーグル。打ち上げの3打目は見えなかったが、「ギャラリーさんの歓声でわかりました」と、左ラフからの40ヤードをチップイン。初日を1イーグル・4バーディにまとめ、首位発進だ。
2021年は、苦戦が続いてきた。初戦の「ダイキンオーキッドレディス」こそ13位タイとしたが、その後は調子が上がらずここまで2戦連続予選落ち。昨年9月の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」で優勝し、統合となったシーズンでは賞金ランキングも上位につけるが、ようやくエンジンがかかってきた。
一度地元の宮崎に帰り、行き慣れた練習場でアドレスの向きが狂っていることに気づいた。そんな気づきもあって、「いいイメージがある」という川奈の舞台でショットも復調気味。とはいえ、まだまだ「60、70点くらいでした」というショットをカバーしたのは“川奈用”のパターだった。
昨年からネック部分が三角形の形状をしているテーラーメイドの『TRUSS(トラス)』パターをエースとして使っている永峰だが、ツアーで3試合しかないコーライグリーンの試合では、かつてのエースが再登板。『スパイダー ツアーレッド』が今年も川奈のグリーンを攻略した。
「ここで勝ったときのスパイダー。割り切って使っています。タッチも合うし、目も気にせず打てる」。かつての相棒は、年間3回の登場でもしっかりと永峰を支え、大会2勝目、そして今季2勝目に向けて最高のスタートを演出した。
例年この大会は、料理が可能な宿舎で、今週ももちろん同じ。前夜は母がつくった焼きそばを堪能し、そんな支えもあっての「65」だった。来週の28日は誕生日。「そうなればいいですね」と、25歳最後の週は、川奈で歓喜の勝利を収める構えだ。(文・高桑均)
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