毎年のように新たなヒロインが誕生する国内女子ツアー。ちょっと目を離せば注目選手が目まぐるしく変わるなか、女子プロを教えるプロコーチたちが、いま気になっている選手は誰なのか。岡山絵里、木村彩子らを指導する南秀樹、上田桃子、小祝さくららを指導する辻村明志、原江里菜、堀琴音らを指導する森守洋、そして青木瀬令奈を指導する大西翔太の4人に聞いてみた。今回は大西翔太の注目選手について。
■大西翔太が挙げたのは…山路晶
大西翔太:飛ばすという意味では、僕が気になるのが山路晶さん。先日キャディをやったのですが、ひっくり返った。最初球を追えないくらいでした。
南秀樹:そこまでか。
大西翔太:シンプルに飛ばすことに長けていますよね。しかも、クラブを振り抜くから球のねじれも少ない。花屋敷ゴルフ倶楽部 よかわコースの10番、500ヤードの打ち下ろしなんですけどセカンド7番でした。ピンまで165ヤード。
森守洋:やばいね。
辻村明志:あれは何なんだろうね。鶴岡果恋さんもそうだけど、バチンというセンスと体幹とか似ているよね。
森守洋:似ているね。速筋タイプ。
辻村明志:あのバチンという捻じり戻しがすごい。ダイキンでも相当飛んでいた。
大西翔太:当たると280ヤードくらい飛んでいました。
辻村明志:これがどうなるかだよね。厳しいことをいうけど、飛ばせる選手はこれまでもいっぱいいたわけだし。
南秀樹:飛距離はあくまでアドバンテージであって武器じゃない。それをどうするか。
辻村明志:精度も必要ですしね。
南秀樹:飛ぶイコール曲がるだからね。
大西翔太:先週見た限りでは、飛んで曲がらなかった。あとはショートゲームですね。
森守洋:そういうタイプだよね。一緒に回っていてあんなところまで飛んでいるって思ったよ。そこからの仕上げをどこまで磨けるかだね。
■さらに大西翔太が深掘り!
ここまで述べさせていただいた通り、山路さんの最大の武器は飛距離。それが今週の浜野ゴルフクラブには特に合いそうだということを付け加えさせてください。
浜野の4つあるパー5のうち、8番(500ヤード)、12番(524ヤード)、18番(498ヤード)の3つは山路さんの飛距離なら十分届きます。また、6番(545ヤード)は距離的には届くか微妙ですが、芯を食えば届く可能性がありますし、届かなかったとしてもグリーン近くまで運ぶことができる。これは大きなアドバンテージです。山路さんはあまり曲がらないですが、フェアウェイが広くて距離のある浜野にピッタリの選手です。
さらに予報を見ると金曜日、日曜日に雨が降る可能性がある。そうなればキャリーが出ない選手は余計に大変になる。対して山路さんはキャリーで250ヤードは出ているのでそこまで苦にならない。240ヤード先のバンカーを平気で越えていきますからね。
山路さんが飛ばせる理由はオンプレーンに乗っているスイング軌道と、下半身のバネ。地面を蹴る、その反力をボールに伝えるのが非常にうまい。クラブのボールへの入り方も非常にいいですし、フェースのアングルも崩れないので余計な捻れもない球を打てるんです。浜野はグリーンも大きくグリーンに乗せやすいので、パターが決まれば山路さんのオンステージとなる可能性も十分にあると思います!
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