<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 3日目◇8日◇茨城GC東C(茨城県)◇6630ヤード・パー72>
西村優菜がメジャーの13フィートを超える高速グリーンで、3日間「69」を並べてトータル9アンダーまでスコアを伸ばし、2位タイに浮上。昨年の「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」、「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」に続き、メジャーで3度目の最終日最終組でメジャー初制覇を目指す。
「ノーボギーで回れたのが良かった。今週は毎日60台を出すのを1つの目標にしているので、この3日間クリアできているのは良かった」と西村は振り返る。メジャーの難しいセッティングのなかで、3日間60台は西村だけ。しかもこの日はボギーなしのおまけつきだった。
トップの高橋彩華とは3打差で迎える最終日最終組は、メジャーでは3回目。昨年9月の日本女子プロと、同11月のリコーカップと、わずか9カ月の間に再びチャンスが巡ってきた。日本女子プロゴルフ選手権では最終日を1打差の首位で迎えながら「76」で7位タイ、リコーカップでは、首位と1打差の2位からスタートして「76」で3位に終わっている。
「選手権は自分のなかで戦い方がわからなくて、真っ白になってしまった。リコーカップは逆に気持ちが入りすぎてしまってアウトコースでスコアを落としてしまった。1試合1試合感じ方は違うんですけど、その2試合も気持ちの面がしっかりつながってくればいい。3度目の正直というか、今までのやってきたことや、今まで思った気持ちをもう一度振り返って、あしたはできるだけ平常心で回れればいいのかなと思います」
悔しい思いをした2つのメジャーの間にはツアー初優勝も経験した。昨年の「樋口久子 三菱電機レディス」では、最終日に会心のゴルフを見せ6打差を逆転した。首位と3打差を逆転できるイメージはできている。
「あのときは本当に自分に運があって優勝できた」と前置きしたうえで、「3打差あるとトップの選手がすごくいいプレーをすると、(逆転は)なかなか難しいと思う。自分が60台を出せばチャンスはあると感じている。3打差は、少しの差だとは思わないけど、優勝狙えない位置ではない」と西村は冷静に話す。
あすの最終日に向けては、「まずはしっかり60台を目指す。今週の目標をしっかり達成できるようにプレーしたい。アウトコースは少し距離が長くなるので、アウトコースでしっかり耐えて、インでチャンスが作れればいいかなと思います」と、身長150センチのスーパールーキーは逆転のシナリオを描きながら残り18ホールに備える。(文・下村耕平)
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