<全米女子オープン 2日目◇4日◇ザ・オリンピッククラブ・レイクコース(米カリフォルニア州)◇6457ヤード・パー71>
日本勢11人が出場した大会で、予選通過を果たしたのは単独トップの笹生優花、9位タイの畑岡奈紗、そして47位タイの上原彩子の3人のみ。渋野日向子、勝みなみのほか、初出場組の三宅百佳、川満陽香理、梶谷翼、小暮千広、仲西菜摘、長野未祈の6人は大会を去ることになった。プロ、アマ問わず“世界一のゴルファー”を決める舞台を初めて味わった選手たちは、この2日間で何を感じたのだろうか?
そのなかの一人仲西は、「(今回の)予選ラウンドを通ったら、半年後のプロテストを受けようと思っていた」という覚悟だったことを明かした。これはつまり第1次、第2次予選を突破し、仲西が出場権を手にした6月22日からのJLPGA最終プロテスト受験を断念することもじさなかったという意味。それだけこの舞台にかけていた。
今回の全米チケットは、4月に神奈川県で行われた日本地区最終予選で、上位5人に入ってつかんだものだ。しかしその結果は、2日目に「87」を叩くなどトータル21オーバー・145位タイに終わった。
「フェアウェイを外してばかり。バラバラになってしまった」。2日間のフェアウェイキープ率は、パー3を除く28ホール中10ホールで35.71%。2日目は14ホールでわずか2ホールとティショットが思い通り飛ばない。「球筋を安定させる必要がありますね」という課題も浮き彫りになった。
もし今大会で決勝ラウンドに進んでいたら、帰国は日本時間8日頃になる見込みだった。そこから14日間の隔離期間を過ごすと、ようやくプレーできるのは6月22日。ちょうど最終プロテストの初日と重なる。それゆえ「半年後」への先送りも考えていた。今年はテストが2回あるとはいえ、大きな決断だ。
予選落ちしたことで、自粛明けすぐにテストを受けることになるが、“また海外メジャーへ”という思いは強まるばかり。「合格して、また挑戦したい。これを経験したらプロテストを簡単に思ってしまいそう(笑)。頑張ります」。稲見萌寧らと同じ21歳の若者は、この経験を次なる大舞台への糧にする。
以下、その他の主な初出場勢のコメント。
■川満陽香理(トータル12オーバー・113位タイ)
「やっちまいましたー。フェアウェイに置くことを大切にしようとスタートしたけれど、逆にいってしまった。(パッティングの)読みも合っていないし、繊細なタッチもまだまだ足りない。ここに来ることが目標だったけど、実際にラウンドすると、『こうしたら通用するのかな』みたいなものも見えてきた。もう1回来たい気持ちになりました」
■小暮千広(トータル15オーバー・133位タイ)
「初日のスタートホールからド緊張。初日はパニックで、アテストするまで自分がいくつ打っているか分かりませんでした。日本のコースよりも風が強くて傾斜もきつい。グリーン周りの深いラフの打ち方を何種類も覚えたので、そこは今後に生かしたい。また来たい。(出場は)まさかって感じでしたけど、2日で終わると悲しい。(プロテストは)エントリーしました。今は受ける気でいます。大学に行くかは決めきれていないですが、絶対プロにはなりたいです」
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